第31話 オーク討伐

「それで、まだ答えていなかったのだが、我々がここに来たのは、高レベルのオークが複数急に現れたため、ギルドからの緊急依頼があって、クランごと此処に来たのだ。あの3人はたまたまこの辺りにオーク狩りに来ていたのだが、普通では有り得ないほど、強い個体に遭遇してしまい、逃げる時に、士門殿の居る場所を通ってしまったみたいなのだ。押し付けてしまった形になり申し訳ない。まさかレベル8に相当するオークに遭遇するとか考えたことも無かったのでな。」


8とは・・・・ジェネラル?


「ああ、それはすいませんでした。」


思わず謝るけど、あれ?俺が謝る必要なくね?


「うん?なぜ士門殿が謝るのかわかりませぬが、しかしこの辺りにあのような建物が存在していたとは、今まで全く気が付きませんでした。」


・・・・それはそうだろう?昨日まで存在していなかったんだから。


「時にブリセーニョ殿、女神をご存知でしょうか?」


「女神様ですか?勿論知っております。どうかしましたか?」


・・・・女神様って・・・・


あ、何か画面が光ってる。


”ちょ、ちょっと何言いだしてるの今までの事は秘密よ秘密!間違っても私が貴方達を建物ごと召喚しただなんて言っちゃあ駄目だから!”


・・・・じゃあどう説明するんだよ?


”じゃあそうねどこかの国が勇者召喚しようとして失敗して建物ごと飛ばされたって言えばいいんじゃない間違っても神様の仕業だって言っちゃあ駄目だからあ!あ!それとねミッションコンプリートおめでとう!まさかの召喚者の生存者全員のパワーレベリング成功とか凄すぎるわね!ご褒美あげちゃうゾ!”


ご褒美とか・・・・

「魔法使えない?一度魔法で攻撃受けたんだけど?攻撃魔法とか、火を出したり、後はそうだなあ水を出したり、身体を綺麗にしたりとか便利そうなのもいいし、回復魔法もいいな。」


”相変わらずの暴利ね仕方ないわね私のちょっとしたミスを修正してくれてるんだからねちょっとぐらいサービスするわよそれよりどうハーレムは!あの人凄い美人じゃない?年も近そうだし早く子作りしちゃいなさい”


何だよ相変わらずの屑だな。あ、そうだ、そういえば貰ったアイテム、製作者の名前が出てたけど日本人の名前だな。

えっと”白河 小次郎しらかわ こじろう”だっけ?

どこかで聞いた名前なんだけどなあ?何だっけ・・・・そうだ、神隠しにあって、5年して戻ってきてどえらい大金持ちになったんだっけ?でもその後5年ほどして殺されたとか。でもそれはフェイクで本当は生きていて異世界に戻っていったとかなんとか。


「あ、もうひとつ、この剣作ってくれた人、生きてるなら会ってみたいんだけど?」


”・・・・え・・・えええ?だめ駄目ダメ上司の良い人と会うとか何考えてるのよ!・・・・ってえええ?いいんですか?ちょっとマジですか?あああごめんなさいごめんなさい言う通りにしますから止めて―――”


・・・・どうしたんだ?


”部下がすまない事をしました。このゲートを使えばシラカワ領へ行けます。今は領内にいますから、ぜひ行ってあげてください。そして、シラカワ領へ行ったならば、デアにここに来るよう言われたと言えばわかるはず。”


・・・・あれ別の人が出てきた?お、何だか巻いてる筒が落ちてきた。何じゃこりゃ?

どうしようか・・・・?


「なあ、白河小次郎って知ってる?」

と、この場にいた全員に聞いてみた。


前重先生が真っ先に反応し

「確か10年ほど前に異世界に連れ去られ、戻ってきたとされる人ですよね?その後大金持ちになったけれど、殺されたとか。」


「・・・・確か凄いアイテムを作っている作者ではなかったですかな?シラカワ領に住んでいるとかいう噂ですが、あまりにもこの地から遠いので、真偽のほどは分かりかねますが。」



ブリセーニョ殿が言う。


「なんでもこのゲート?使えばシラカワ領へ行けるらしいんだけど、行ってみる?」


「なんと!本当にゲートが存在しておるのですか!驚きです!」





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る