十五話 プレイヤーと知り合う男
またまた、しばらく間が空いてしまいました。なかなか次の展開を考えるのが難航していてどうしても時間がかかっています。
また、新しく連載を始めた作品「解体職人のおっさん、実は最強の解体屋」を息抜きに書くので、余計に遅くなりました。
こんなマイペースな更新ですが、もしよければブックマークや星評価などお願い致します。
「なぁ、お前さんって人間か?」
そう聞かれた瞬間、思わず茫然としてしまった。
するとその男は首を横に振りつつ、
「悪い、言い方が悪かったな。お前はノンプレイヤーか?」
なるほど、人間かAIなのかを聞きたかったのか。意味を理解したところで首を横に振る。
「そっかぁ、じゃあなんでお前の頭から耳が生えてるんだ?」
………へ?俺、耳生えてるの?
半開きの口のまま頭部を触る。
モフッ
モフモフッ
「えええ『ガンッ』べぇぇぇ。」
驚いた衝撃で大声を上げながら思わず立ち上がる。そのせいで天井に頭を打ってしまった。
しかも口が半開きだったせいで思いっきり舌を噛んだ。…痛い。
「…マジかよ。今言われて気づくってどんだけ鈍感なんだよ。」
ぐぅの音も出ない。しかもそんなやりとりをしていたら目の前から笑い声が聞こえ始めた。
「あっははははは!あんたら面白いねぇ。なんだか即興コントを見ている気分だよ。」
そう話すのはアマゾネスのような格好、つまり露出が多い装備をした高身長の女性。まさにボン、キュッ、ボンという表現なスタイルをしている。
「ごめんなさい、ごめんなさい。なんか勝手に話に割り込んでしまって。」
そんな女性の隣で平謝りを繰り返しているのは、いかにも魔法使いといったローブを身に纏う少年。
「いや、別に気にしてない。むしろそんなに謝られるほうが気が引ける。」
そう答えるとその少年は胸を撫で下ろした。
そこからはお互い自己紹介をする。
隣に座るウェスタンな雰囲気のガンマンはグランツ。向かいに座る野性味溢れる女性はエイラ、その隣の少年はコウという名前らしく、グランツはとある獣人に会うため、エイラとコウは装備の新調のために第2の町〈ワイル〉へと向かうのだと言う。
「ところでお前さんはどうして〈ワイル〉に行くんだ?もしかして、お仲間探しか?」
「ついさっき言われて気づいたのにそんなわけないだろ。まだ他の町に一度も行ったことないから訪れてみようと思っただけだよ。」
「「「えっ!?」」」
グランツからの冗談めかした質問に対し、そう答えると全員に驚かれた。なんでだ?
「おいおい、そんなゴツい装備しててそんなわ『『『ウォンウォンウォン!!!』』』
エイラが俺を問い詰めようとした矢先、シャウトドック達が一斉に吠え始めた。
ということは、野良モンスターか何かが近づいてきているのだろう。
「なんだかわかりませんが、とにかく迎撃しに行きましょう。」
コウの冷静な状況判断に従う形で獣車の外に出ると、そこにいたのは十人以上のプレイヤーたちだった。
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