九月二十八日 自作キャラ的な 19


 どうも、そろそろ薄掛け一枚だとやや肌寒くなってきたように感じるソルトです。


 今回は誰しも一度くらい聞いた事あるかなくらいの日本怪異、『人面犬』を。


 近代にて発生した『都市伝説』というジャンルにおける筆頭格。

 通常人ならざるものは語られた年歴の深さと広さ、つまりどれだけ昔からどれほど多くの人間に知られ畏れられてきたかで存在濃度と強度が変わる。

 だが都市伝説はその発生が近代という浅さに対し異常なまでの広まり方をしたことで、語り継がれた時間を認知度でカバーしている珍しい例。まだインターネットも普及しきっていない時代にも関わらず人々の口伝のみで全国中にその恐怖を伝播させたことからもその異常性が窺える。


 尋常ならざる俊敏性と攻撃性を有し、人の顔を持ち人語を解する凶悪な人外。陽向晶納が里の宝物殿より借用した神刀によりかろうじての撃退に至る。


 瀕死の重傷を負いながらも逃げ延びた人面犬は人の子に保護され、以後はその少女の善性に触れ彼女の為の牙となる。その際に主と認めた人の子、かなでより別けた『カナ』という名を貰い受ける。ちなみに人外が人間より名を貰う行為は隷属・従属を意味するものとされている。


 それより数年の後、特異家系同士のとある戦闘の最中にて事故で奏を死なせてしまったカナは絶望の果てに自害を選ぶが、その間際に退魔師の陽向旭と妖精種リリヤテューリに諭され『主の恩に報いるだけの価値ある死』を求めて存命を選ぶ。

 組織『突貫同盟』の助っ人要員でもある。


 妖魔アルの性質に興味を示し、意図的に『反転』を引き起こす〝反獣人化〟を会得する。その際には人面犬の性質を裏返した老齢の犬人の姿となる。

 不可逆の呪い、破滅の兆しと言われる『反転』を自身の意識化で自在に操れるのは作中今のところこの犬コロだけ。他と異なり常に死にたがっているから覚悟の度合いが違うというのが理由(ということにしている)。

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