第二十二話 誕生日と八月十五日

 私の名前はシロネ、魔王に後継者として転生させられた人間。

 魔王後継者としての暮らしは楽しい事ばかりだけではなかった。

 皇帝の側近、ビィーンとの衝突。

 異世界から来た魔王との戦闘。

 いろいろあったけどもうこの世界に来て一年近くたつ。


 「ディル、そう言えば、誕生日はいつなんですか?」

 「誕生日?悪い、何百年も生きているから忘れてしまった」

 「そうなんですか。」

 「シロネは誕生日いつなんだ?」

 「私は三月二日です。あ、でも、転生したのが八月十五日だからその日が誕生日ですね!」

 「そうか。誕生日祝いをやろう!」


 残念ながらディルの誕生日はわからなかった。

 ちなみに今日は七月二十日。


 「そんな、私だけ貰うなんて申し訳ないです」

 「と言ってもな」

 「誕生日が分からないなら今決めちゃいましょう。私とディルが初めてあった、8月15日を誕生日に!」

 「いきなりだな!」

 「誕生日が一緒だったら、毎年プレゼント交換出来て素敵じゃないですか」

 「せうだな。それがいい!」


 二人の誕生日は同じ日になった。

 誕生日まで半月、お互い内緒の誕生日会準備が始まった。

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