第4回 リピーターマン
## 概要
今回の作品はこちら。
・リピーターマン
https://ncode.syosetu.com/n2120fu/
作者は伊藤隼人さんです。
https://twitter.com/Cr4C074FZWY92MI
異世界転生もので、タイトルの通りループものでもあります。まだ導入だけなので、追いやすいかもしれません。
何よりこの作品は作者さんの初作品? らしいんですが、作者さんのスキに溢れていて良かったなと思います。
## あらすじ
記憶を失った主人公は自らが異世界に飛ばされ、何度命を失ってもこの世界をやり直さなければならないと分かる。そして、その世界で出会った人々を救うために決意する。
## 感想
まだ書き始めて間もない方の小説らしいんですが、あ〜〜この書き始めた初期の自分のスキがごった煮になった感じの小説いいな〜〜!! と思いました。C言語(ですか?)のコードが間に挟まってたり、異次元的なSFネタがあったり、もちろん話の根幹のループネタとか神様とか、そういう自分のツボをガンガン入れて作品を作るのって本当にいいと思います。最初に書いた作品は自分のルーツになる作品だと思うので、もちろんまだ技術的にどうこうみたいな悩みも多いと思いますが、立ち戻る場所として大切にしてくれよな!! と思いました。
なんか小説の内容についての感想ではなくなってしまったんですが、こういう熱量のある作品、いいと思います!
また、主人公が切り替わったあと、Kが自動筆記を取り出すシーンにはわくわくさせられました。これはたぶんストーリーのなかで関連性が見えた瞬間だったのと、世界観に触れられるシーンだったから面白く感じたんだと思います。世界観の独特さは作者さんの長所だな〜〜と思いました。
最後に構成的な面から少し作品を語ると、この作品は複数主人公の作品です。複数の主人公を立てるときに気になるのが、導入のシーンが長くなりがち、という点です。主人公の数だけキャラクターの説明や彼彼女にとっての課題が何なのか示す必要があるのでは? ということですね。
これについては、実際に群像劇を書く作家さんを読んでみてもらえるといいと思います。伊坂幸太郎や成田良吾がぱっとあがります。自分も今回の感想を書くために伊坂幸太郎のラッシュライフを買ったんですけど、伊坂幸太郎はすでに課題を持った状態でキャラクターを登場させたり、単にワンエピソードの力が強かったり、そして何よりサスペンスの技法を駆使しているようでした。
『荒木飛呂彦の 超偏愛! 映画の掟』ではサスペンスに必要な要素として下記の5つを上げています。
1.謎
2.主人公に感情移入できる
3.設定描写
4.ファンタジー性
5.泣けること
詳しくは解説しませんが、『荒木飛呂彦の 超偏愛! 映画の掟』は結構面白いのでオススメです。
群像劇は結構技量が求められるとも思うんですが、サスペンス書きたいなら相性がいいです。もし余裕があればサスペンスや群像劇の作家を読んでみると参考になるかもしれません。
以上!
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