最終話 彼女にバレてしまった本当の僕
次の朝。僕はまだベットの中にいる。
「ハルアキ… …」
チヒロさんの声が聞こえる。今日は朝イチから召喚かな?しかし、布団の中が妙に生暖かい。僕は急いで掛け布団を外す。
「えっ⁈」
なんと僕の傍らでチヒロさんが眠っている。僕は召喚されたと思い、慌てて辺りを見回す。確かに僕の部屋だ。
なんで、チヒロさんがこっちに?まさかこれが逆召喚の副作用?僕が少し混乱していると、チヒロさんが目を開けた。
「あ、おはよう。って、あんた、誰?」
チヒロさんは眉をひそめている。
「ハ、ハルアキだけど」
歯切れ悪く、僕は応える。見られたくなかった、この姿は……
「はい? ハルアキ? 私の知ってるハルアキはカッコよくて、背が高くて、細マッチョなの! あんたみたいにブサイクで、私より背が低くて、デブなんか知らないわ!」
「チヒロさんが知ってるのは召喚獣としての僕の姿で……。実はこっちがホントの……」
僕がうつむいて話していると、
「うるさい! もう近寄らないで!」
チヒロさんは僕のボディにパンチを入れた後、部屋を出て行った。
「うわ! どこ、ここ?」
「キャッ! この子、誰? ちょっと!」
チヒロさんと母さんが会ってしまったようだ。僕はうずくまりながら、チヒロさんの今後を案じた。
「ご、ごめん、チヒロさん……」
異世界に召喚されたらモテるのに ドゥギー @doggie4020
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