1時間目 3
時刻は午前0時36分。
教室の中にいた25人中23人が廊下へと出た。
大塚が出た頃には既に高坂と数人は見えなくなっていた。
目の前を数人が歩いていたので付いていく事にした。
こういう時は大勢でまとまっていた方がいいのか、それともばらけていた方がいいのか分からなかった。
実際何人かずつに分かれて出口を探した方が効率的だろうが、見つけた時の連絡手段である携帯電話は無い。
それにもし本当に殺人犯が校内にいるとしたら少人数では危険だ。
「どう思う?」と杉田が聞いてきた。
「あの2人が死んだのは事故だとしても、ああなる様仕掛けた訳だろ?こりゃただの手の込んだいたずらでは済まないよな」
「…ああ」大塚もそう思った。
杉田は続けた。
「黒板に書いてあった事…気になったのは『復讐』って所だ。俺たちが誰かの恨みを買ってるって事か?俺は別に恨まれる覚えは無いぞ」
「俺も…かな…」
「恨まれるとしたらやっぱり高坂たちだろう。だってあいつらは…」
「……」
その先は言われるまでもなく分かっていた。
在校時、高坂と他数人の生徒はある男子生徒に酷いいじめを繰り返していた。
そしてその結果、いじめられた生徒は自殺した。
「あーあ…とんだ同窓会だよな」
「…同窓会…か」
しかし、3年A組の生徒は全部で42人だった。
つまりここには残り17人がいない。
いや、正確には自殺した男子生徒
村上
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます