ぼやき:年金について
生活保護と題を打っているけれど年金についてです。
年金制度は生活保護に負けず劣らず、というかどう考えても生活保護よりもよっぽど仕組みがわけわからない。継ぎはぎしながら成り立ってきて、保険料はまあ都合よく浪費もされて、制度も社会の目も複雑怪奇で手に負えない。
さて年金と言えば世間的には老齢年金の話だけれど、わたしの文脈では当然障害年金についての話となる。
前段として軽くわたしの疾患やら病歴について触れておく。
わたしは手帳(いわゆる障害者手帳)の診断書上は「気分循環性障害」「特定不能の神経発達症」と書かれている。前者は双極性障害の軽いもの、後者は広汎性発達障害っぽいものと考えればそう間違いではない。
これら、(同じ診断を持つひと全員そうと言うつもりはないが)幼少からの脳の偏りとか生まれついての気質っぽい部分を多分に含んでいて、要するに発症がいつ、原因はこれ、というふうに判断していくことがとても難しい。性質に環境要因(要するにストレス)が重なったとき、医者にかかって診断名がつくだけの話だ。実際のところ、わたしは13歳のときに一度だけ心療内科にかかっている。そのときも多大なストレスがあったということだが、性質の部分は今とあまり変わらないのではないかと思う。覚えてないけど。
さて本題。
障害年金制度において「初診日」は重要な概念だ。最初に医者にかかった日はいつか。これが20歳以前なのか、または厚生年金に加入していたときなのか、そういうことが受給を左右する。およそ不合理なことに。
わたしの話をする。
わたしの障害はそんなに重くない(現状、福祉サービスも使わず独り暮らしができて、週30時間働いている)。2級以上、つまり国民障害年金はまず非該当だろうと医師も社労士も判断している。わたしもそう思う。
障害年金には、厚生年金にのみ3級というものがある。わたしが該当する可能性があるのはせいぜいここ。しかし厚生年金は、わたしは門前払いなのだ。なぜならわたしの「初診日」は大学四年生の夏、すなわち厚生年金未加入のときであるから。
厚生障害年金の受給要件には「初診日時点で厚生年金に加入していること」というものがある。だからもうどうしようもなく非該当である。
だらだら書いておいて、要するに何が言いたいのかというと。
「初診日に学生であったというだけで障害年金3級は絶対に受給できないなんて、よくわからない」ということである。
もう少し言葉を尽くすなら、わたしが仮に大学を卒業し、働き始めてから医者にかかっていたら(=初診日に厚生年金に加入していたら)、受給できる可能性は残されていたのである。
あるいはわたしの気質がもっと生きづらいもの(=2級以上相当)であったなら、国民年金に該当するのである。
中途半端な生きづらさで学生のときに医者にかかったにんげんは、障害厚生年金3級の対象者ではないということだ。
学生のころから医者にかかるなんて生きづらさの証明じゃないのかって思う。けどそうではない、制度上は。(未成年ならまた別のあれこれもあるが、今回の話にはどのみち関係ない)
年金制度はこういう実情に沿って設計されたわけじゃないという歴史をわたしは多少知っているので、納得のいく部分と、余計に納得できない部分の両方の気持ちがこみ上げる。これに限らず年金制度には文句をつけたいことが多すぎるけれど、こんなニッチな部分誰も顧みてくれないだろうと思うと気力が萎えていく。とても悲しくて虚しい。制度に最初から相手にされないのは、疎外感を覚える。
これを読んでくださったあなたはどう感じただろうか。
そういうもので当然、と感じるひとの声を、残念ながらわたしは求めていないけれど。
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