やっぱりおうち(地球)が一番!

 生きていると、つくづく実感することがある。

 人って、本来自分を愛する存在なんだって。

(もちろん単なる自己チューとは違いますよ。ここ頑張ってフォローすると長くなるので、ほっときます)

 そして、自分に属するものを愛し、大切にしようとする存在なんだなぁ、と。



 私は、大阪圏に住んでいる。

 野球で言えば、阪神タイガースを熱狂的に応援しているエリアだ。

 もちろん、いろんな人がいるから、一概には言えない。交通事情が進化した今日、他県から引っ越ししてくる、生粋の大阪人ではない人もいる。当然、地元の他球団のファンのままやってきて、肩身はせまいが頑張って応援し続ける。

 巨人ファンなんてのは、まぁどこにでもいるけど……

 でも、おおまかな傾向で言うと、地元に根付いた球団を応援していると思う。

 この前、所用で横浜に行った時にも、ベイスターズを応援する広告が街にあふれてたし。西武百貨店に行ったら、優勝した時には優勝セールなんてのをやっている。

 私は西武ファンではないが、ちゃっかりその恩恵にあずかる。



 ♪ラ~イオ~ン ラ~イオ~ン ラ~イオ~ン♪



 そんな大音響の応援歌が響く中、セール品を物色するのだ。



 間違っても、西武百貨店で阪神の優勝セールが行われることはないだろう。

 ソフトバンクが優勝しても、日本ハムが安くなることはない。

(全然関係ないが、ヤクルトが優勝しても、ヤクルトは安くならなかった……これはただの愚痴です)

 当たり前の話だと言われるかもしれないが——



●人は、自分に属するものを優先的に愛する。



 これは、エゴとかそういう観点ではすに見るものではない。

 ただ、そういうものなのである。

 日本のプロ野球の中では、どの球団を応援するかはバラバラでも、いざ『日本代表』というチームが組まれて、世界を相手に戦う時には、皆「日本」を応援する。

 日本人で、日本に居ながら日本より他国を応援する人を、私は知らない。いても少数だろうし、そこにはそうなる必然を生む何らかのドラマがあったはずである。



 人が自分に属するものを優先的に大事にする、ということはあらゆることを通して分かる。

 運動会で、自分のクラス(あるいは、自分の属する白組か紅組)じゃない他を応援する子はいない。自分が個人的にファンなスポーツ選手が試合をしている時、間違っても敵を応援しない。

 AKBの総選挙など、その人が「命!」だと思っているメンバーへの思い入れは、どれほどのものだろう?



 ここにひとつ、面白い傾向がある。



●好きになるのに、応援するのに——

 必ずしも対象の真の実力は必須条件ではない、ということ。



 確かに、応援する対象が世間的にも強かったり、誰もが認める実力を備えていることは大事だ。だからファンになった、という人も少なくないだろう。

 でも、何かを応援するのに、それはあればあったに越したことはないが、なくても応援する場合が多々あるのだ。

 例えば、日本の女子バレーボール。(別に男子でもいいが……)

 東洋の魔女(古っ!)と呼ばれ、日本の女子バレーの名が世界に轟いたこともあったが、それ以降の世代はさほどでもなくなった。

 日本のバレーは、最弱ではないにしても、やはり世界の壁は厚い、と思われるようになった。でも、近年本当に強くなったね!(ファンの方のために、フォロー入れときます)



 でも、日本国民はテレビでバレーボール中継があると、本当に強いロシアとかアメリカとかキューバを応援しますか? 中国を応援しますか?

 テレビ中継見てたら分かるように——



『日本! (チャチャチャ)』



 ……って、熱のこもった応援してますよね?

 最強じゃなくても、まだまだ外国に及ばなくても、それで見放すことはない。

 優勝する。世界一になる!と信じて。

 やっぱり、自分の身近に属するものへの愛着のチカラというものは、すごいのだ。

 それが歪んだ方向へ行ったのが、戦争というものになる。 



 スピリチュアルの世界は、本当に広い。

 実に様々な教え・分野を守備範囲としている。

 そういうひとつに、『宇宙人』にフォーカスしている分野がある。

 代表的なのが、『バシャール』だろう。

 その他にも、何々星系の何々星の何とか、というのがいっぱいある。

 それらは、地球人類よりもはるかに進んだ科学文明・精神文明をもち、幼い我々地球人類に向けて、有益なメッセージを発信してくれている、というものである。



 私の立場としては、それらのものに対して肯定的である。

 実際、そういう存在はいる。そして、ある視点では彼らのほうが優れている、進んでいるというのも事実だろう。

 彼らの発するメッセージに耳を傾け、喜んで受け入れ変革していこうとするなら、よいことだ。でも、ここにひとつの陥りやすいワナがある。

 それは——



●地球は、宇宙人のすごさに比べたらダメダメなところである。

 原始的で、ホント恥ずかしい。

 高度な彼らの言うことに耳を傾けないと、ダメじゃないか!


 

 ……と、そういう意識になってしまうことである。

 確かに、人類は今だ武器で戦争などしている。分離意識が強い。

 宇宙全体の意識レベルから言えば、平均以下。

 コミュニケーションに言葉(音声)などという限界のあるツールを使っている。

 燃料、などというものを爆発させないと動力が得られない。

 車のタイヤに、ゴムなんか使っている。(Dr.スランプという鳥山明氏のマンガで、地球に来た宇宙人がそれをバカにするシーンがあった)

 う~む。ここまで考えると、確かに『原始的で野蛮』だと思えてくる。



 でもみなさん。

 私たちが今、置かれ植えられているのはどこですか?

 地球でしょ!

 私たちは、バシャールでもなければ宇宙人でもない。(もちろんすべてであるが、議論がぐちゃぐちゃになるのでここでは違うことにしておく)

 日本チームが弱くても、苦戦していても、私たちの同士だから。同じ地で生きる仲間だから。弱いとかに関係なく、応援するじゃないですか。また、応援したいじゃないですか!

『日本!(チャチャチャ) 』 じゃないですか! だから——



●地球!(チャチャチャ) なんですよ~!



 スピリチュアルで外の高度な宇宙文明・精神文明の話になると「いかにこの地球がダメダメか」ということにクローズアップした書き方になる発信者もいる。

 皆さん。この知的生命の言葉に耳を傾けましょう。さもないと、大変なことになりますよ! どうなってもいいんですか? 広い宇宙から見たら、地球人類なんてまだまだなんです。

 原始的で、愚か極まりない存在なんです! 目を覚ましましょうよ!

 そういった感じで、不安や問題意識をあおるような言い方をする人もいる。

 これは、バシャールをはじめ発信する宇宙人の側には、何の罪もない。

 あるとしたら、それは「受信する側」である。



 例えばの話。

 AさんとBさんがいて。

 Aさんはある時、Bさんの部屋からあるものを盗んだ。

 で、ある時、AさんはBさんとの会話の中で、その「あるもの」に関する話題を振ってきた。

(実はこの時点で、Aさんはそれが盗まれたことに気付いていない)

 心にやましいところのあるBさんは、ビクッとして、反応してこう口走ってしまう。

 「そ、それ盗ったの、オレじゃないから!」

 相手にその意図がないのに、自分の心の状態のせいで、自分勝手な歪んだものが引き出されてしまう。



 バシャールをはじめとする高度な精神文明をもつ存在は地球がダメだとか、悪いとか、レベルが低いからなんとかしろ、などということは多分一言も言ってない。

 そういう、低い意識レベルで言っているのではない。ただ、弥栄(イヤサカ。全体発展)のために、現実的なアドバイスをしているに過ぎない。



 でも、メッセージの受信者の側 (地球人) の側に——



●どうせ俺たちは、宇宙人からしたら程度が低い

 原始的で、野蛮

 助けてもらわないことには、どうしようもない種族



 そんな低いセルフ・イメージがあったなら?

 大枠な内容できちんとチャネリングできてはいても、表現の仕方にその受け手なりの意識的な負い目が現れる場合がある。

 宇宙人は、お前らダメだなんてちっとも思ってないのに、受け取り側にそういう意識があると、そんな訳し方になる。

 これを聞け! これに耳を傾けよ!さもないと——

 そんな表現になるとしたら、それは発信側のせいではない。

 受け取り側の、個人事情のせいだ。



 私たちは(これを読んでくださっている方のほとんどは、たぶん)日本人だ。

 日本が好きだし、日本のものを応援する。

 客観的データ分析として、世界の中で日本がどういう立ち位置だろうが、そんなことに関係なく、私たちは日本を応援する。

 なぜなら、わたしんち(家)だからだ。

「故郷」(こきょう。ふるさと)という素敵な言葉が日本語にはある。

 いつ、どんな土地にいうようとも、思い出せる。

 生まれ育ってきた土地の風景。懐かしい顔ぶれ。

 まさに、「忘れがたき、ふるさと」なのである。



 どんなに否定しようとも、私たちは地球人なのだ。

 そこに植えられたのだから、『植えられた場所で咲く』しかない。

 自分の居場所を、最高だと思えないなんて、こんな寂しいことはない。例え、それが現実にどんな状況だろうと、そういったことは関係ない。



●私の居場所は、ホームグラウンドは宇宙からの、最高のプレゼント。

 最高の居場所!



 そんな風に、地球チャチャチャ、で生きましょうよ!

 バシャールに代表される、外宇宙の高度な生命体を尊敬するのは、構わない。

 そのメッセージに耳を傾け、自分を、世界を変えていこうとするのもいいことだ。

 でもそれは、意識の根底に我が地球を愛している、という基礎があってこそ、意味がある。その土台のない所で。自分の植えられた場所に誇りが持てないで、他の方がいいと思っていて、本当に地球を変えることなどできない。

 


 ホームグランドである、私たちが愛によって植えられた、この地球。

 もっともっと愛して、誇って、より大きな喜びなる部分では変えて。

 決して、比較して卑屈にならない私たちであろうではありませんか。

 地球、チャチャチャ! でよろしくお願いいたします!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る