あなたは決め事をいくつ作っていますか?
ラジオに、何気なく耳を傾けていた時。
番組の合間に、面白いコマーシャルがあった。
多分、宝くじの宣伝じゃなかったか、と思うが。
こんな内容であった。
●ある男性が、町内の商店街の福引で、一等を当てた。
「おめでとうございます!一等、北海道旅行、大当たりです~!」
一等など当たれば、うれしがるのが普通である。
しかし、その男性はものすごく嫌そうな顔をして、こう言うのである。
「……すみませんが、一等じゃなくて、ハズレにしてもらえます?」
「エッ? 一等なんですよ?うれしくないんですか?」
「こんなところで、運を使い果たしてしまうことはできないんですよ!」
そういうオチである。
要するに、この男性はCMで宣伝している宝くじに当たりたいのだ。
ここで一等に当たるよりも、宝くじの方で当てたいのだ。
ということはつまり、この男性は次のことを真理だと認識していることになる。
●運というのは、限られている。
なので、一度大変良いことが起きたら、同じようなことはすぐには起こらない。
運を使い果たしたから、時間がたってリカバリー(回復)するまではダメ。
そんなこと、一体誰が決めた?
でも、これは誰もが当たり前のように、無意識にこびりつくほど信じていて、内容の是非など考えさせないほど、当たり前の知識として受け入れられている。
運とは移ろい易い、はかないものというイメージは一般的に強い。
ロト6の昔の宣伝だったか、体に『運』と書いてある、運を象徴するキャラクターが出てくる。そいつは最初、若い男性の後ろをついて歩いている。(彼に今、運が向いている)
でも、CMのナレーターが、警告する。
「でも、ぐずぐずしてると——」
グズグズしてると、どうなるか。
やがて、道の向こうから若くてきれいな女性が歩いてくる。
それを見るや、「運」というなぜか男性のキャラクターは……男性の後ろをあっけなく離れ、ヨダレを垂らして女性の後ろにくっついて行ってしまう。
だから、時を逃すな。急げ。今買え! 運がまだ逃げない間に!
そのように言いたいわけである。
紹介したふたつのCMが主張することは、真理ではない。
一種の、洗脳である。
この書で言ってきたことは、あなたの正体は神意識である、ということである。あなたが取るに足りない存在で、あなたは大宇宙に存在する崇高な真理に従わねば生きることもままならない、と多くの人が信じ込んでいる。
でも、実はそんなものはない。
あなた自身が決めたことが、そのままあなたの宇宙の真理になる。(ただし無限の可能性が実現するゲーム世界なので、信じた(決めた)ようにはいかないことも多々あるのはご愛嬌。)
運は限られている、と皆が自分で決めているから、そういうCMが作られる。
しかし。それは真理でも何でもなく、生まれてからこの方、吹き込まれ続けてきた情報に過ぎない。だから、一切の先入観から解放されて、このように決めればよいのである。
●運の量、良いことが起こる量など決まっていない。
そんな決まりはなく、私に素敵なことがどんどん起こる、と決める。
すると、そっちのほうがあなたの宇宙における真理になる。
ひとつ、みなさんが引っかかりやすい思考のワナに、『陰陽のバランス』というのがある。どちらかに偏りすぎると、バランスを保つために逆方向に「揺り戻し」が起こる、というものである。
つまり、いいことばっかり続くと、そろそろ悪いことがくるはずだ、というおなじみの概念。それがあるから、「いいことばかり起こる、と言われても……」と、及び腰になる。
この考え方のせいで、自分に対して素敵なことばかりが起こるのを許可できない。
でも、この場合、少し発想を変えていただきたい。
あなたの人生、今までどうでしたか? 結構、大変じゃなかったですか?
辛い目にもたくさん、遭ってきたのではないでしょうか。
こんな経験、もう沢山だ! というところを通過して来られたのではないでしょうか? なら、大丈夫。
●陰陽の陰の方に、気遣い無用ですよ!
今まで、散々陰の方を体験してきたんですから!
あと残りは、素敵なことばかりでちょうどいいくらいなんですよ!
ですから、遠慮せずに。
大手を振って、素敵なことを贅沢に願いましょう。
もっと言えば、前世で不幸やマイナスなど、体験しまくり済みである。
長く、辛いことばかりだったこの人間歴史は今大転換を迎え、大詰めの時代、つまり新時代を目前にしている。
もうあとは、神意識で宇宙の豊穣を体験するゲームに大枠で移行していきつつあるのだ。人間意識で、ダメだムリだ不幸だ誰も何もしてくれない、神などいないと言っていた時代が終わる。
自分も他者も神に等しい者として、それぞれが自分の宇宙をすべ治めることができる立場を取り戻す。
最後に、注意点を二つ。
ひとつ目。
それは、この世界には、ゲームをしに来ている、という事実。
だから、あなたの意思が100パーセント何でもそのとおりにかなう、ということはない。かなってしまうなら、一元性のワンネス(大元の神意識)が、この陰陽の二元性世界を創る必要がそもそもない。
完全だから退屈したのだ。だから、わざわざ思い通りにいかない、ままならない世界に身を投じ、うまくいくか失敗するか、のるかそるかのアドベンチャーゲームを始めたのだ。
あなたが意志力を用いて決意した内容は、揺るがず信じ続けることで、時間差で実現していく。時間的に遅れて、その現象を見ることになる。
その時間をまっとうできないから、願いがかなわない。どこかで疑いの気持が沸き起こってきたり、あきらめたくなったりする誘惑に襲われる。
「たった今 私はどうなのか? 「たった今」私は何を選択しているのだろうか?
常時、自分にそれを問い続けていれば、道は開ける。
あと、素敵なことを引き寄せる上でのコツは、これ。
●かなりスケールの大きな、ひと周り大きな夢をもつこと。
例えばの話。
あなたがテストで100点を取ろうと頑張るとする。
でも、なかなか100点って取れないですよね?
90点、95点とか、惜しいところで98点とか。
睡眠不足や、体のコンデシヨンなどが影響したら、80点前後なんてことも。
でもこれ、最初から90点を目指していたのだったら、どうなると思います?
ふたを開けてみると、80点とか。70点とか。
●絶対に、目指している目標を上回ることはない。
……ということである。
目標よりも下になることは、もちろんある。
しかし、願った最高以上のことは起こらないようになっているのだ。
マラソンもそう。
一位を狙って、必死に練習して参加しても、一位はそう簡単には取れない。
なれたら万々歳だが、多くのケースで2位に甘んじたり、3位になったりする。
でも、これが最初から 「まぁ、3位あたりでいいや」 と思って走ったら、絶対に1位や2位にはならない。3位か、かなりの確率でそれ以下の順位になる。
だから、同じ何かを願うなら——
●最初に発想した願いの内容よりも、ひとまわり上のすごいことにしておく。
それを本気で目指せば、よしんばその最高の目標を逃しても、その下(そっちが最初に願ったこと)を達成できる可能性はかなり高くなる。
そういうテクも、駆使していただきたい。
今こそ、ツキ(運)など限られた分しかないのだ、というウソを見破っていただきたい。そういう意識を助長するコマーシャルにはつばペッペ! して。
神意識で生きるとてつもなく豊穣な、喜びの世界を楽しんでいってください。
そして、注意点二つ目。
この世界には、ゲームをしにきている。
何でもかなう、何でもありの世界だったら、はじめからいらない。
面白くも何ともないから。
何度か言ってきたことだが、スポーツでもゲームでも、一定のルールにのっとってやるから、面白いのだ。
障害があるから面白いし、燃えるのだ。 だから——
●何でもかんでもかなう、というのは正確ではない。
この世界のルールを過度に壊すものは、願っても神意識のまったがかかる。
神意識は、ゲームを楽しみたいのだ。
だから、この現実世界の縛りを、ある程度尊重する。
人間は、自力では空を飛べない。 高いところから落ちたら、死ぬ。
食べ物と水を摂取しないと、死ぬ。(限りなく少なくすることはできるが、ゼロは無理) そういうのまで、意志の力で変えられるとは思わないほうがいい。
では、今日のまとめをして終わります。
①私たちは、真実でない実に沢山の呪縛に囚われて生きている。
②運には限りがある、という発想もその一例である。生まれてから世間から吹き込まれたに過ぎない。
③あなたは、自分の心が喜び、ワクワクすることをあなたの宇宙の真理に定めるべきである。
④この世は本当はもっと自由な場所なのに、あなたの思い込みがあなたの世界を狭くしている。
⑤陰陽のバランスなど、あなたが心配することではない。マイナス方面はきっと、しこたま経験済み。
⑥よって、この後は喜びと豊かさを遠慮なく求め続けてください! 陰側はペイされてますから。
⑦神意識であるあなたの願いであっても、このゲーム世界の枠組み自体を壊す内容は実現しない。
⑧この世界にフェア・ゲームをしに来ているので、ルール無視の反則行為は神意識の望むところではない。
⑨自分の本来の願いよりも、ひとまわり上のスケールのことにしておく。
⑩そうすることで、それ以下のことはかないやすくなる。
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