Money,Money,Money! ~お金にまつわるエトセトラ~

 皆さんからいただいた質問の中に、『お金の問題』について触れて欲しい、という要望があった。

 そういうわけで、今日はお金について、テーマを限定せず色々論じてみたい。



 まず、本論に入る前に、皆さんに捨てていただきたい先入観がある。

 それは——



●お金のあることが良くて、ないことが悪い、とする価値観



 これをまず、何とかしてください。

 とってもおかしな、逆説的な話ではありますが。金銭面で豊かになりたいなら、まず価値観に関して中立になってください。

 ふつう、逆ですよね。

 お金のない状態は惨めだ。イヤだ。

 だから、私は頑張って、死に物狂いでこの貧乏状態から脱するんだ!

 だいたいにおいて、金持ちになりたい! という原動力の出所なんて、そんなものですよね。

だから、頑張って上を目指す』

 これは、この世ではいいことのように言われますが、スピリチュアル的には目的に対して遠回りです。

 お金がない状態もある状態も、どちらも価値判断せず同じだと腑に落とす。

 どちらでも同じなのなら、じゃああえてあなたはどっちにしたい?

 そんじゃあ私は、金銭的にも豊かになると決める。

 あってもなくても、私の魂の最高の価値は変わらないけども、その上でお金があることはなお良い。喜びの追求のために、お金があれば色々可能性が広がるではないか? そんな意識のところにこそ、お金は引き寄せられるのです。

 一般的には、「引き寄せ」という言葉が浸透しているし、分かりやすかろうと思ってこう言ったが。引き寄せているというのは正確ではなく 「自分の正体である神意識(ゼロポイント)から、素粒子による創造を行っている」 のだ。つまり、お金を引き寄せているんではなく『生み出している』という感覚ですかね。



 まず、お金に関するひとつめの提言。

「貧乏はダメだ、イヤだ、キライだ。

 だからそうならないように、私は頑張る!」

 そのやり方では、限界があるということ。

 


 この書で何度も、口が酸っぱくなるくらいに言ってきたこと。

 この宇宙は、二元性の世界。陰陽の二極によって成り立っている。

 ゆえに、その両極のどちらをも受け入れ尊重するのが、この世界に住む上での礼儀である。だから、貧乏とお金持ちの状態が両極であるとするならば、どちらも認めるべきである。

 ただ、どちらにも価値を認めた上で、自分はどうしたいか? どうありたいか? を決めるのだ。

 この世界でも、物事のルールや正しい手順を破ったり無視したりしたら、うまくいきませんよね? それと同じ事で、片方を良し、片方をダメとする考えでは、いつまでたっても宇宙の本流と同調できず、豊かさにアクセスできないのである。



 では、お金のないのがダメで、あるのがいいんだ、というガツガツした価値観を捨てたところで、次の話題に移ろう。

 最近はそうでもなくなったが、お金が好き、とか金持ちになりたい、というのが『よくない』と考える傾向が、大昔から宗教的な感覚において受け継がれてきた。

 清貧がいいのだ。また、富は人を惑わす。お金などなくても本当の幸せはつかめる——。キリスト教など、伝統的な宗教を中心に『世の富は宗教的悟りの敵』のように言われてきた。

 


●素直にお金欲しい、と思うことに罪悪感を植えつけられてきた。

 


 そういう歴史があるのである。

 今こそ、そういうくだらない思い込み、宗教の洗脳を解きたいと思う。

 ちなみに、わたしがかつて あるスピリチュアルなセミナーに参加した時、その場にはお金を得ることに対して抵抗のある人があまりに多かったので、このように宣言することを奨励していた。



 ●私は、お金が大好きです!

  地位も名誉も、大好きです!

 


 ……これって、とっても気持いいですよ!

 ワタシにはそんな偏見ないですよ、という方は別にいいと思うが、ちょっとでも思い当たる方はどうぞ。 



 ただし、ここでひとつ補足がある。

 同じお金を欲しい、というのにも根底の動機が違えば間違いが起こる。

 次のような欲しがり方は、オススメしない。



●無くて飢えているので、むさぼるように金、金と欲しがる。



 欠乏、というのが動機にあるので、その種は当然良い実を結ばない。

 しかし、私はすでに満ち足りている、ありのままで何も問題はない、という安心感がベースにあって、なお豊かになることを願う場合。

 豊かさが動機としての種になるので、さらなる豊かさの実り、として結実する。

 それこそが、一番良いお金の欲しがり方である。

 まとめてみると——



●今欠乏しているから、豊かになりたい → 努力しても、ざるで水をすくうようなもの。


●今も豊かだけど、さらに豊かになってワクワクしたい → さらに豊かさを呼ぶ。



 ……と、このような公式になっている。

 では、お金に関する次の話題に移ろう。

 この世界には、ひとつの傲慢な思い込みが存在する。

 命のあるのは人間と、動物と、植物。

 その他のものはいわゆる『物質』である、という考え方である。

 失礼な言い方をすれば、モノである。

 さて。ここでまたひとつ、思い込みを壊してみたい。



●すべてのものに、命がある。



 あなたが持っているそのエンピツ。

 その本。消しゴム。車。ペットボトル。

 もちろん、お金にも。

 ただ命がある、というだけではない。

 感情もまた、ある。

 ゆえに、こういう現象が起こってくるのである。



●お金は、最も自分を良く使ってくれる人のところに行きたがる。



 そこを押さえていれば、このような必勝法が取れる。



 お金を自分がもったら、こんな喜びになることに使ってあげるからね!

 私のところに来たら、こんなワクワクする使い道を用意していますよ!

 そのような意思表示(公約、と言うべきだろうか?)をハッキリさせておくこと。これで、お金が行きたいあなた、をつくることができる。

 世間一般では、お金はあくまでも目的達成のための道具、として考えられてしまう。しかし、お金も命をもち、感情をもつと考え敬意をはらうことで、あなたのお金に対する姿勢は劇的に変わると思う。



 過去にも触れたことの復習も、ちょっとしておこう。

「お金がほしい!」 「神様、どうぞお金をください。どうか、お金持ちになれますように!」

 そんな願い事の仕方は、まったく的外れだ。

 私たちは、現在・過去・未来という概念を生活の必要上、使いまくっている。

 でも、実際には過去も未来も存在はしない。人間の頭の中だけに存在する。

 厳密には、『永遠に続く現在』というものしかない。

 だから、宇宙は現在形の言葉しか意味を解しない。

 未来形で願い事をしても、受理してもらえないのはそのためである。

「お金が儲かりますように!」 と言えば、宇宙はこうとらえる。

「それって、今はそうでない、って言ってるんですよね、なるほど! はい、そうです。あなたには、お金がありません! でもって、あなたはそれを欲しがっている。そういうことですね!」

 ……で、終わり。(笑)

 お金、ないんですね。そう同意してくるだけで、何もしてくれない。

 だから、宇宙を動かすには欲しがっていてはダメなのだ。

 


 もう、お金を得た自分になりきる。

 そうなった時の感情を、しっかり味わう。

 これが、必勝法である。

 あなたは、お金自体が欲しいのではないはずだ。

「ああっ、お金! この硬貨の鉄の堅さ具合がたまらないっ!(ここでコインをかじる)そして、このお札の紙のスベスベ感! もう、頬ずりしたくなっちゃう!(で、実際にスリスリする)」

 ……あなたがお金を欲しいという時、こういう欲しがり方ですか?

 もしそうなら、ヘンタイだ。

 いや、それもありだな。お金コレクションをしているのならば。

 でも、あなたの場合はきっと違うはずだ。



 お金自体が目的ではなく、お金を使って何かしたり、買ったりするはずだ。

 その時に感じる幸せ感、満足感が目的なのでは?

 お金が欲しい! という時、あなたは車が買いたいのかもしれない。

 でも、車が自分のものになったら、目的は終わりですか?

 違いますよね。所有するだけが目的じゃないですよね。

 実際に運転して、いい景色を見て、爽快な気分を味わいたいからですよね?

 誰か好きな人を乗せて、一緒に楽しみたいからですよね?

 つまり、最終目的は『喜び』という見えない感情でしょ? ってこと。

 だったら、遠まわしにお金が欲しい、なんて回りくどく願わずに——

 好きな人を隣に乗せて、ドライブを楽しんでいる自分は、どんな気持ちだろう?

 その気分を、先取りして味わってみる。浸ってみる。すると宇宙は、今現在車を得ている状態(思いの世界であっても)を見て、理解する。

 


「ああ、あなたはもう車を得て、幸せな気分でいらっしゃる!

 それは素敵ですね!

 じゃあ、本当に車がないことには、不自然ですよね?

 それでは、ご用意いたしますから、お待ちくださいませ」



 ……と、こう来る。

 だから、お金とかモノとか、過程をイメージするのではなく、最終的なゴールである『喜び』にフォーカスするのだ、ということを忘れないでいただきたい。

 では、本日のまとめに入ろう。



 ①お金があることが良くて、ないことは悪いという価値観を手放す。

 ②今お金がないから頑張って稼ぐ、というのは真の豊かさには直結しない。

 ③お金大好き! という考え方についてくる罪悪感を捨て去る。

 ④自分はすでに豊かであり、なお豊かになるんだという意識こそが大事。

 ⑤人間や動植物だけでなく、モノにも命や感情がある。お金にも当然ある。

 ⑥お金は、最も自分を良く使ってくれる人のところへ行きたがる。

 ⑦私のところへ来たら、こんな素敵なことに使ってあげるよ!というラブコールを常にしておく。

 ⑧宇宙には現在しかないので、現状こうだから将来こうなりたい、という願いが理解できない。

 ⑨すでに豊かになっている自分、すでに欲しいものを得て楽しんでいる自分に成りきる。



 これらのことを意識し続ければ、きっと道は開ける。

 くれぐれも、お金のない現状を否定したり嫌ったりしないように。

 そこがクリアできていないのに、「どうしてうまくいかないんでしょうか?」なんていう質問はしないように。




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【編集後記】


 この記事は、私がずいぶん前に書いたものです。

 現在の私の境地においては、自分で書いておいてなんですがこの記事で書いていることを自分で実践する気はまったくありません。

 それは、自分が間違ってていたから、ではありません。この記事で書いたことは、魂の旅のある段階にいる人には、有効です。ただ、今の私にはどうでもよくなったということです。

 自分が小学生ではなくなったからと言って、この世に小学生の教科書は要らない、ということはないですね? これから小学生になり、必要になる人も出てくるのだから。そういう意味で、私は自分に必要なくとも今必要な人がいるだろうという思いから、この記事を残しております。



 あと、忘れずインフォメしておかないといけないのは、この世界がゲームである以上、あなたの意識がいかにここに書かれてあることを立派に実践しても、他者の思惑や利害からくる行動(いわゆるゲーム上の障害)の影響を免れ得ない、ということです。あなたに非がなくとも、あなたが思うところの「豊かさ」を得れない可能性もある、ということです。

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