第41話 その四十一

殺し合い

 この物語を構想していた当初は、従者と、騎士団長を最後に殺し合わせる予定だったが書いていて、騎士団長を氣に入ってしまい、どうしても殺したくなくなってしまった。

 なのでこれはもしも、二人が戦ったらを書こうと思う。




 国王と、王女の命令で姫を連れ戻すことになった騎士団長。

 自ら出向くことになった。





「姫様、宮殿にお戻りください、ご命令がくだりました。私も見逃すわけにはいかないのです」

「どうしてもいやです」

「無理矢理にでもお連れいたします」

 従者が前にたちはだかった。

「やはり君をどうにかしないと姫をつれもどせそうにはないな」

 剣を引き抜く。

「あなたとは、戦いたくなった。どうしてもなんですか」

「すまないね、私も騎士団長の名誉にかけて、命令は守らねばならない」

「姫様、もしかしたら死ぬかもしれません。その時は夢を叶えられなくてすいませんでした。と、先に謝っておきます。ただ、命をかけて、私はあなたを守りますよ」

「私、かえ」

 姫が何かを言いかけるのを、

「姫、もうここまで来たんです。途中でやめるのはもったいないですよ。最後まで諦めないで、ここは私にお任せ下さい」

 と、従者は姫の言葉を遮った。

 姫は死なないでと言って、レンとニコラスと共に後ろに下がった。

 二人はお互い、手加減できる相手ではないのをわかっていたので、命を落とすことを覚悟していた。

 騎士団長は、剣を肩の高さに垂直に、切っ先を真上に構える。

 相対して従者は片膝をつき、刀を鞘から半分ほど出して、切っ先は鞘にあり、右手は額の前に、その状態で静止していた。

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