第35話 その三十五

管から何かを流し込まれていく。

 管を抜かれて咳き込んだ。

「い……いったいなにを……」

「きもちよーくなるお薬ですよ」

 私の意識はどこかにおしやられた。



「う゛あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 姫はまるで獣のようになっていた。

 口から涎を流し、目は正氣を失っていた。

 猿ぐつわを口に噛ませる。

「姫、ひめ……ひめえええええええええ」

 姫のまとっていた布を引き裂いていく。

 なんと美しい体だ。あなたが私のもの……

 体中をなめ回していく。

 姫は暴れようとするが、手足の自由がないため無力だった。

「ひめ、いま、いま、いれちゃいますよおおおおお」

 秘部から赤い液体が床に落ちる。

 姫は破瓜した。

 姫は初めての衝撃に痙攣していた。

 しばらく立つと、姫は自ら体を動かしていた。

 二匹の獣がそこにいる。

 雄がおのが欲望を雌の体内に吐き出した後、猿ぐつわを取り、陰茎を口に含ませようとした時、ことはおこった。

 男根をかみ切られたのだ。

「うおおおおおおおお」

 そのまま、射精していた。

 よろよろと、後ろに後退する。

 雌はくちゃくちゃと噛んだ後、ぺっとまずそうに吐き捨てた。

扉が開いた。

 バロン男爵が振り向いた瞬間、首の頸動脈を切られていた。

「おまえは用済みだ」

「よくも、よくも……また死んでしまうのか俺は……」

 どっと倒れる。

 首を切断されてとどめを刺された。

 入ってきた者は、姫に近寄り頭を撫でていた。

 








 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る