運命の受験日おまけ編 ボケのせい


 ~ 十二月十五日(日) 十一時 ~


 ボケの花言葉 平凡



 本日は専門学校の入学試験。

 なのに、平凡な日に感じてしまうのは。

 お隣に、非凡がいないせい。


 筆記試験のあと。

 面接までの間。


 席に腰かけたまま。

 早めのお昼。


 平々凡々。

 尋常一様 。


 ペットボトルの紅茶に。

 ピンクのお弁当箱。


 携帯の電源を入れながら。

 いつの間にか届いていたメッセージを読みながら。


 穂咲特製目玉焼きサンドを左手につまんで。




 ……ぽとりと落っことしました。




> 東って、右だよね? 結構歩いてっけど、目印のコンビニが無いの。



 確か、その駅。

 出口は南口しか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る