ずっと読んでいたい!最高のユーモア・エッセイ!

目から鱗が落ちっぱなし。日本人がいかに色眼鏡でイタリアを見ていたかどうかがよく分かる、オモシロ情報いっぱいのエッセイです。えっ、イタリアってそういうトコロだったの?!
しかも著者橋本さまのユーモアセンスは抜群。「クッキーを焼いた話」は腹が捩れるほど笑ったし、「海外の100の質問」では淡々と語られる海外事情を「ふんふんふん、そうなのね〜」と真面目に受け止めて油断していたから、100個目のコメント部分に耐えられなかった。「もし僕が火なら」の話を読んだ時には、笑いで狂い死ぬと思った。なにその詩。すごい好き。
とにかくもう全編にユーモアの嵐が吹き荒れてます。だから読んで。読んでねみんな。

けれど、「マルタ旅行記①マルタに行こう」からはそれまでの雰囲気が嘘のように一変して、爽やかなバジル色の風が吹き抜けて行くような本当に美しい旅レポになる。
ああ……なんて素晴らしいんだろう。空港のざわめき、島で話される不思議な言葉、多彩な料理、海を渡るボート。旅の一挙手一投足が目に浮かぶようだ。私もいつかイタリアへ行きたい。飛行機に乗って、素敵なホテルに泊まって、街のレストランで美味しいアサリのスパゲッティを食べたい。

橋本さまのエッセイは何もかもが新鮮で楽しい。読むだけでポジティブ思考になれるくらい、明るくて賑やか。私の生きる世界はこんなにもユーモアに溢れていたのかと思うほど。
ずっと読んでいたいけど、ついに今日読み終わってしまった。あーあ、再び更新される日が待ち遠しい。
でも、日々の体験をこんなに面白くお書きになる方なら、物語の方もきっと凄いに違いない!私は「覚書《リコルディ》~フィレンツェ宝飾職人の事件簿~」など他作品もフォローしちゃいました。

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