Rizzoli社の「日常生活シリーズ」

 今、というか数年前からですが、イタリアの出版社Rizzoliから出ているVite quotidianeヴィーテ・クオティディアーネ(日常生活)という歴史系のシリーズ本にはまってます。歴史、苦手なんですけどカバーが美麗で、書店で見かけるたびに全巻集めたい欲がふつふつと湧き上がってくるんですよ。


 全部で何巻あるか不明ですが、ざっと次のようなタイトルが出てます。


『トロイア戦争時代のギリシアの日常生活』

『メディチ家の時代のフィレンツェの日常生活』

『エジプト人とその神々の日常生活』

『円卓の騎士の時代の日常生活』

『ヴィクトリア女王の時代のイギリスの日常生活』

『ローマ帝国後期のローマでの日常生活』

『ナポレオン時代のフランスの日常生活』

『ペリクレスの世紀のギリシャの日常生活』

『ダンテの時代のフィレンツェの日常生活』

『ルネサンス期イタリアの高級娼婦の日常生活』

『13世紀のテンプル騎士団の日常生活』

『ヒトラー下のベルリンでの日常生活』

『17世紀から18世紀のヴェルサイユでの日常生活』

『ミノス王時代のクレタ島の日常生活』

『ボルジア家とメディチ家の時代のローマ教皇庁での日常生活』

『マキャヴェッリの時代におけるイタリアの日常生活』

『スレイマン大帝時代のコンスタンティノープルの日常生活』

『最後のツァーリの時代のロシアの日常生活』

『ルイ14世時代のフランスの女たちの日常生活』

『サムライの時代の日本の日常生活』

『モンゴル帝国の侵攻直前の中国での日常生活』

『1700年代のイタリアの日常生活』

『ヴァイキングの日常生活』

『西暦1000年のイタリアの日常生活』

『初期キリスト教徒の日常生活』

『アレクサンダー大王の軍隊での日常生活』

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 まだまだあるんですが、100の質問の全訳に続く「俺は一体何をやってるんだ」案件なんでこのへんにしますね。


 タイトルを眺めているだけで幸せになれるのは私だけでしょうか。用語が不適切だったらご指摘いただけるとありがたいです。「モンゴル帝国の侵攻~」とかだいぶ怪しいですね。


 あと関係ないんですが「の」が多いです。


 漫然と


「ルネサンス期イタリア高級娼婦……」


 とか打ち込むと、ATOK先生の校正機能で


《の》の連続


 っていうポップアップが出て怒られるわけです。なんで「の」を「における」とかに置き換えつつ訳すんですが、読み返すと「最後のツァーリ~」あたりで投げやりになってますね。


 話がだいぶそれたんで戻します。何度か出ているらしいこのシリーズ、数年前に1冊1.9ユーロの新装版が出たんですよ。


 日本円にして230円程度。

 やっす! 


 300ページはあるソフトカバーですよ? 普通は12ユーロくらいしそうな。どうも書店では流通せず、edicolaエディーコラという新聞雑誌販売店で新聞と一緒に買うことで入手可能な、要は販促目的の限定品だったみたいです。


 1冊目の『トロイア戦争時代のギリシアの日常生活』の発売日、同居人がさっそく買いに行くと言い出しました。問題は新聞も買わないといけないそのシステムで、別に新聞はいらないんですね。


「え。どうすんの? 本だけ買えるの?」


 半信半疑でやりとりを見てたんですが、あっけなく本だけ単体で売ってくれました。店員もシステムをよく分かってなかったのか知りませんが、なんなんですかね。こういう適当なとこがイタリアですね。


 あ、上の「ルネサンス期イタリアの高級娼婦の日常生活」は日本語訳(※)が出てます。娼婦や売春の歴史に興味があれば超おすすめ!



※『ルネサンスの高級娼婦』ポール・ラリヴァイユ著、森田義之・白崎容子・豊田雅子 訳、平凡社


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