最近のイタリアの状況

 前回の更新から間があきました。


 ネタはあったんですけどね、遅筆なので私のスピードが追いつかないんですよ。状況が変わるのが早すぎて。

 書いたネタが次の日にはもう古くなっちゃう。新たな感染者の数が減少して、ピークアウトかと思いきや翌日どかーんと増えたり。毎朝、目が覚めて数字をチェックするのがしんどかったです。


 最近、Twitterの海外在住日本人の皆さんの呟きでよくみかけるようになったのがこれ。↓



「日本にいる家族のことが心配すぎる」



 わかるわー。


 状況の急激な悪化を、海外という離れた場所で見守るのってきっっっついんですよ。

「ミラノ民大脱走」の時なんて気絶するかと思いました。


 ミラノを含む北部の都市の封鎖が決まったとき、主に地方からきている学生や社会人が、自分が感染しているかもしれないのに大挙して脱出し地元に帰ってしまった事件です。


 その数、数万人。来るんじゃねえボケ。


 実家に戻った人には申告と自宅隔離が求められましたが、正直に申告したのは三割程度だったとか。北部は発達しているので病院もギリ持ちこたえていますが、貧しい南部で同じような感染者の爆発的増加が起こったら終わりです。

 ミラノの駅でパニック状態で列車に駆け込む人々の映像、日本のテレビで放映されたのかな。あれ、私の「この世の終わり」映像ベスト3の3位にランクインしました。


 どうもロックダウンの決定が草稿段階でリークされたかららしいですが、軽率な行動に地方民はもちろん首相も激おこ。その結果、全土封鎖の事態に。


 この大移動で全国にウイルスが拡散されました。


 外出禁止の最初の数日間はバカな動画を撮ってSNSにアップしたり、ベランダで歌ったり踊ったりが盛り上がったけど、軍のトラックに棺を積んで運び出す光景が目撃されたあたりから下火になりました。


 死者が多すぎて、火葬場で処理しきれなくなって他所の自治体に運ばれたんです。


 新型肺炎で死ぬと家族が看取ることはできません。入院した瞬間が最後のお別れです。息を引き取ったら火葬場に直行です。葬儀はありません。


 3月31日の死者数は837名。


 それでも、中部と南部では大移動の影響で増加が続いているものの、イタリア全体では数字が落ち着いてきています。5月には新規感染者数がゼロになるのではないかとの見通しも出て、まだ油断できないけど長いトンネルの出口がようやく見え始めたのかも。


 今日は犠牲者のために半旗が掲げられました。


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