第6話 ここまでに出てきた機体につきまして

詳しい方にはどうかとは思いますが。


先ずは主人公が操る<零戦>から・・・


先ずは最初の<21型>と呼ばれている機体です。


我々の世界で<零式艦上戦闘機>と呼ばれ、最も活躍できた型です。


勇名を轟かせた<真珠湾奇襲攻撃>。

長躯、台湾からフィリピンまで攻撃を掛けた大戦初期。

連合軍に震撼を与えた機体として、あまりに有名。

当時<零戦>程の航続力を備えた機体は連合国には無く、

熟練の搭乗員達が綺羅星のように居た海軍航空隊により圧倒的戦果を齎しました。


ですが、時が経つにつれて米軍も新型機を戦線に投入してきます。

21型は最初ブリュースター・バッファロー、陸軍のP-39ベル・エアラコブラ

同じく陸軍機P-40ウォーホーク等を相手に敢闘していましたが、

海軍の艦載機F4Fワイルドキャット、F4Uコルセア等と闘う内に、

次第にその優勢を失い始める事となっていくのです。



<零戦>も、敵が性能を上げてくるのに併せるように

<32型><22型>と性能をUPする事を目指して改良を加えていました。

<32型>は、翼端をカットする事によりスピードと横転性能を上げた進化型。

<22型>は、その<32型>の航続力を<21型>並みに向上させるのが

目的の制空型として開発されました。


そして<零戦>向上形として行き着いたとも言える<52型>へと進化していきます。


参考までにカタログスペックを載せてみます。



零式艦上戦闘機二一型


零式艦上戦闘機五二型


零式艦上戦闘機五四型



機体略号

A6M2b

A6M5

A6M8


全幅

12.0m

11.0m


全長

9.05m

9.121m

9.237m


全高

3.53m

3.57m


翼面積

22.44m2

21.30m2


自重

1,754 kg

1,856 kg

2,150 kg


正規全備重量

2,421 kg

2,733 kg

3,150 kg


翼面荷重

107.89 kg/m2

128.31 kg/m2

147.89 kg/m2


発動機

栄一二型(離昇940hp)

栄二一型(離昇1,130 hp)

金星六二型(離昇1,560 hp)


最高速度

533.4 km/h (288kt)@高度4,700m

565 km/h (305kt)@高度6,000m

572.3 km/h (309kt)@高度6,000m


上昇力

6,000mまで7分27秒

6,000mまで7分1秒

6,000mまで6分50秒


降下制限速度

629.7 km/h (340kt)

666.7 km/h (360kt)

740.8 km/h (400kt)


航続距離

巡航3,350 km(増槽あり)/巡航2,222 km(正規)

全速30分+2,530 km(増槽あり)


全速30分+1,433 km(正規)

全力30分+2,560 km(増槽あり・増槽容量増大)/巡航1,921 km(正規)


全力30分+1200 km(増槽あり) /巡航850 km(正規)


武装

翼内20mm機銃2挺(携行弾数各60発) 機首7.7mm機銃2挺(携行弾数各700発)

翼内20mm機銃2挺(携行弾数各100発)機首7.7mm機銃2挺(携行弾数各700発)

翼内20mm機銃2挺(携行弾数各125発)翼内13.2mm機銃2挺(携行弾数各240発)


爆装

30kg又は60kg爆弾2発 250kg爆弾1発

500kg爆弾1発

30kg小型ロケット弾4発

以上より選択


試作機完成

1940年7月

1943年4月

1945年4月


すみません・・・見難かったですよね。


3番目に挙げたのは、発動機を<金星>と呼ばれた

1500馬力を出せたやや大きめの直径の物を搭載した試作機のものです。


量産はされませんでしたが、570キロのスピードを誇っています。

作者注)同じ発動機を持つ陸軍の5式戦闘機は580キロを出せています。


これ程に発動機の馬力が直接スピードに関係がある事を覚えておいてください。



さて、この他に出て来た機体もご紹介しましょう。


先ず、ヒカルの対戦相手。

天娘てんむす山猫 が操る<ヘルキャット>



本文にも書きましたが、<零戦>と闘うべく戦線に投入された2000馬力の戦闘機。

米軍の艦載機として戦争末期日本の航空機を次々に撃墜し、悪名を轟かせた機体。

一般には<零戦>に対抗する為造られたとか言われますが、

決してそんな事はありません。

当時米国では、2000馬力のプラットニー・ホイットソン社製ダブルワスプエンジンが大量生産されていました。これをグラマン社が採用し、この機体に搭載したのです。

これは当時作られていた空冷エンジンとしては抜群の安定性能を誇っていました。

日本でも1800馬力の<誉>が、

戦闘機用に開発され<紫電><紫電改>に搭載され、素晴しい機体となりました。

また、局地戦闘機として開発された<雷電>には爆撃機用の大型エンジン<火星>を搭載。

その独特のフォルムで<クマん蜂>と揶揄されつつも、帝都防衛の厚木航空隊で活躍しました。

文中に出て来ました<青杉>中尉とは、

厚木航空隊で<雷電>を駆って戦った名パイロット<赤松貞明>中尉から頂きました。

また、ヒカルが言う<我レ本日2機撃墜>も中尉の言葉から拝借しました。




さて。

ここまでご紹介して来た訳ですが。


ヒカルの今の苗字について・・・


<堀越>・・・判られますか?


とあるアニメ映画に登場したので、ご存知の方も居られるでしょう。


この機体を造られた名設計技手・・・その名を冠しました。




96式艦上戦闘機・・・出現当時無類の旋回性能で撃墜数を稼いだ名機中の名機!

これに勝る空戦性能を誇るのは陸軍の97式戦闘機だけだと私は思っています。


この2機種が存在しなければ、後の日本戦闘機は無かったでしょう。

逆に言えば、この2機が無ければ日本戦闘機は速力優先主義になっていたかもしれません。



書き出したら停まらなくなりそうです。


どうでしたか?

機体について少しお判りになられましたでしょうか?


我々の世界で空を舞った機体達に思いをめぐらせて・・・・


そして空に憧れる皆様と共に碧き空へ。

空を目指す少年少女と一緒に飛空士になりましょう!


次回 第7話 飛空士学生


君は地上に降り立つ事が出来るのか?

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