第6話
翌朝サユは冷たくなっていた。首輪を自分できつくしめていた。
男は床にへたり込んだ。
「そうか…僕といるよりも死を選んだの…。そんなに僕が嫌いかい…?」
愛おしそうに男はサユの体に手を添え、全身をなぞり最後にキスをしてその部屋を出た。
しばらくして戻ってきた男はビニールシートとオノを持ってきた。
サユの体はバラバラにされ、ビニールに入れられた。
「これで君はもう誰のものにもならない。君の体だけは僕のものにするよ。」
数日後
男は警察に捕まった。不審な男がいると通報があった。捜査の結果、冷凍庫からサユの体の一部が見つかり、逮捕された。
逮捕される直前まで男は高級レストランにいるかのような、この部屋にはとてもそぐわない格好をしてステーキを食べていた。横に置かれたワイングラスには真っ赤な液体が注がれていた。連行され部屋から出る時、誰もいない部屋に向かって男は呟いた。
「サユ、ありがとう。とっても美味しかったよ。」
〜終〜
◎精神変容 動かされている点P @pointP
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます