第4話

きつい首輪のせいで酸素が回らずボーッとする頭でゆっくりとサユは考え事をしていた。

男の話によれば私のせいで両親は死に、リクももうすぐ死ぬ。全部、私のせい。私が誰とも付き合っていなければ、きっと誰も死ななかった。

「ふふっ。あはは。なによ。全部わたしのせい。あははははっ。」

サユは甲高い声で笑い出した。直後、

「ごめんね、ごめん。わたしのせい。わたしがいたから、わたしと関わったからわたしが大事にしたから、みんな殺された。ごめんなさい…。」

サユは泣き始めた。涙を拭うたびに腕から流れる血が顔につき、気持ちが悪かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る