第七話 Captains' meeting(隊長会議)

後…二日…

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翌朝、コンが目覚めると、端末にメッセージが届いていた。


「何々…!総隊長から!」


コンは急いでメッセージを読み、着替えて部屋を飛び出した。

メッセージの内容はこうだ、


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差出人[HAT]

件名[隊長会議]


やあ、コン、最近はあまり見かけないが元気か?

あまり時間が無いので本題に移る。

最近、セルリアンが異常発生しているその為に一大掃討作戦を実施するかも知れない、

あくまで決めるのはパーク上層部だが、我々も今一度対策を練る必要がある。

よって隊長会議を実施する。

午前9時30分までに例の場所に来てくれ。


ps.出来れば予定より早く来て欲しい、  よろしく。

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コンは基地内を走って燃料倉庫の端に来た


「ここの入り口を使うのは久しぶりなんだが…行けるか?」


コンは床の木箱を除けてハッチのキーパットに触れた


「認証完了…対特定特殊セルリアン部隊隊長…コン…会議室マデ案内スルヨ、マカセテ…」

「いつの間にラッキービーストシステムを導入してたんだ…前は普通にハシゴで降りられた筈…」


そう呟くと同時にガチャンガチャンと音が聞こえハッチが開いた。


「それじゃあ会議室マデ案内を開始スルヨ」

「頼むぞ…」


コンは開いたハッチに足を掛け、降りようとするとツルッと足が滑り、落ちた。 


「うぉっ!…?ハシゴじゃない?」


下のトンネルは滑り台のような物になっていて、様々な方に方向転換されて進んでいく。


「後10秒デ到着ダヨ」

「は…早い…」


そう呟いてしばらくすると滑り台の一部が下にガコンと下がりコンは落とされた。


ドチーン

「うぁ!!…イテッ!」

「ドウダッタカナ?又用意シテ待ッテルヨ…何所ニ行クノモ、マカセテ…マカセテ」

「早いが余り進んで乗りたくはないな…」


立ち上がると目の前にHAT総隊長がいた。


「お疲れ、この部屋は限られた人しか入れない私の部屋だ…だいぶ速かったな…まだクッションを置いてなかった…」


よく見ると総隊長は手にクッションを持っていた。


「はぁ…まさかあそこで落ちるとは思いませんでした…着地ミスをしてしまうなんて…」

「まあそう気を落とすな、私も初めてこの装置を使ったときは腰を痛めたもんだ…慣れだよ慣れ」


総隊長はコンを座らせ紅茶を勧めた。


「ありがとうございます…それで他のメンバーは…?」

「もうじき来るだろう…ほら音がしてきた」

「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


パス…

落ちてきたのは情報漏洩防止部隊のKだった


「…なんなんです…このカラクリは…っ!総隊長殿!」

「Kお疲れ、取りあえず掛けてくれ」

「ハッ!了解しました!総隊長殿」


そしてすぐに又…

「ウオー!!」

「キャー!!」

「…」


ザン、カミーラ、シンの順番に落ちてきた

総隊長は席に全員を座らせた。


「皆お疲れ、取りあえず全員揃ったから隊長会議を始めるよ」

『はい!』


総隊長は部屋の明かりを落とし、正面のモニターを付けた。


「こんな所に…」

「びっくりしたか?カミーラ君、まあちょっとした趣味だ…」


モニターにはここ最近のセルリアンの出現 ポイントを映し出していた。


「まあ見ての通り、ここ最近セルリアンが徐々に増え始めている、対セルリアン研究所はこれは大規模なセルリアン襲来の前触れだと言っている、まああくまで憶測だが…」

「かなり現実味がありますね…」


対一般セルリアン部隊長のザンが発言する


「その通り、もし、大規模なセルリアン襲来が起きたら、パークの一般スタッフや来園者が生命の危機を伴う、その様な事態は避けたい、そこで私はパークの臨時休園を要請したが…上層部はセルリアン襲来は夢物語だと思い込んでいる…」

「つまり、もし、大規模なセルリアン襲来が発生したら…」

「セルリアンハンターズだけでは処理しきれない…一般スタッフの教育やアニマルガールの対セルリアン訓練を更に進める必要がある」


部屋は静かになった。


「HAT隊長、それはあと何日で仕込みますか?」


コンが口を開いた。

総隊長はモニターに映し出す


「2日だ…!」

『なっ!なんですって!!』


総隊長以外が全員叫ぶ


「そうだ…我々に残された時間は少ない、そこで隊員1人を2日で育て上げる!アレを見せてやってくれ!シン!」


シンがモニターを切り替え、話し始める

「…これはフレンズのセルリアン対策の最低訓練日数です…たいていの場合…フレンズは動物からフレンズになったときにセルリアンに対する攻撃手段を覚えます…まぁ全く出来ないフレンズも居るのですが…そう言うフレンズは大体…他のフレンズに教わるんですが…えー…それの日数が約2日なんですよね…まぁ、武器はフレンズ依存の物が多いですが…」


シンはパソコンを閉じる


「シン、説明ありがとう…いいか?ウチの隊はフレンズをあくまで勧誘制や有志制にしてきた、しかしこのパークの危機は皆で乗り越えなくてはいけない…皆、フレンズはセルリアンに立ち向かう力を持っている、訓練をし、自衛や仲間を守らせるんだ!皆!フレンズを集め、鍛えろ!」


部屋は一時静寂が支配したが…


『了解です!!』


皆の声が揃い次々に部屋から出て行った。

しかし、コンは呼び止められた。


「コン…君は親友を1人失っている…」

「…っ!」

「だからと言ってフレンズを鍛えるのを怖がるな…恐れるな!いいか、お前はもう親友を失ったときのお前じゃない!お前は強くなった!だから!今度はお前がその強さを他人に分けるときだ!」

「…了解です!総隊長!!」


コンはその後すぐに宿舎に向かった


「皆!手伝って欲しい!」

『!?』


コンがドアを開けるや否や大声で言ったので皆がビクッとした。


「手伝うって…何をですか?基本的にどんなオーダーも引き受けますけど…」

「フレンズを探し、ここに来させてくれ!」「…コン訳は後で聞く、私はキンシコウとリカオンと共に行くがそれでいいか?」


コンはニヤッとして頷いた


「助かる、ヒグマそれじゃあこれを貸してやる」

「?」


ヒグマの手元に落ちてきたのは軽装甲車の鍵とラッキービーストの本体だった


「リンクさせれば自動で走れる、俺はヘリを使って色んな場所を回る、頼んだぞ…ヒグマ」


そう言ってコンは走って行った。


「本当に見てて退屈しないヒトね?ヒグマ?」

「そうだな…よし、私達は私達のやれることをさっさっとやるぞ!」


ヒグマ達も軽装甲車に向かい走って行った。

日はまだ東にあった…

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後2日…間に合え…


???「グツグツ…」








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