光の戦士たち8
そして、「
ドダダダダダダダダダダダ────バターン!!
騒々しく駆け込み、
みっともなく転がり込む3人──。
「ぶはっぶはー……」
「げほげほっ!」
「ぶふーーー……!」
はぁ、はぁ、はぁ……。
3人とも息がつまったかのように、ジェイスの泊まる大部屋に入って、ようやくく息をついた。
「「「げほ!! げほげほ!! おぇぇっぇえええええ……!!」」」
はぁぁぁぁ……。
それまで、まるで深海にでもいるかのように息もできない程の状態で、それほどまでに衝撃を受けていたのだ。
「うげぇ……水とってくれ」
「あぅー……私にもちょうだい」
「はいはい……ぐびぐび、はい」
ザラディンから水差しを受け取り、グビグビと飲み干すジェイス達。
「ぷっはー…………あー、死ぬかと思った」
「げっぷー…………な、なにがどうなってんの?」
「む、むぅ………。聞いた話をまとめるに───アルガスが、あの
ザラディンが眉間にしわを寄せつつムムム……と唸っている。
───は?
「んなのありえねーだろ? なんかの誤報だろ?」
「だよねー……。あのノロマ野郎だよ?」
「………………ですが、他に何が考えられますか?」
それを言われてしまうと、何も言えなくなるジェイス達。
少なくともギルドが意図的に誤報を流すのでもない限り、
仮にそれが嘘や誤報だったならば、そのせいで軍団を取り逃がしでもしたらドエライことになるのだ。
ゆえに慎重。
この手の情報は、慎重に慎重を期されるべきなのだ。
ギルド側とて、何度も精査したことだろう。誰だって、こんな荒唐無稽な話を鵜呑みにするはずがない。
つまり、ベームスから、他のギルドに戦果の詳報が伝わっている時点で、精査済みの情報で、その内容物はほぼ真実だという事。
つまり──……
「………………ア、アルガスが生きている?」
「し、しかも、
「だ、大丈夫ですよ。直接手を下したわけではありませんし……」
だが見捨てたのは事実。
格安で購入したポーターならいざ知らず、曲がりなりにもパーティのメンバーを見捨てて逃走。
しかし、
それが一転して、見捨てられた側が一人奮戦して、敵を殲滅したなんてことが世間に知られれば……。
いや。
既にヤバイ……。
だって、アルガスの報告はギルドに出回っている。
あの野郎がわざわざ備考欄に「───ほにゃらら」と付け加えるくらいには、悪意を籠めて!! くそッ!
「あ、あんのッ野郎ぉ~。ノロマのくせに舐めた真似しやがって……」
「いちいち備考欄に追加とか陰険よ~」
「こ、これは許せませんねぇ。そう。……
そうして、陰険な顔つきで何やら策を練り始める3人──もとい3バカ。
そうして、ジェイス達は、あーでもない、こーでもないと
知らぬは、アルガス本人と高熱でうなされているリズのみ……。
そうして、悪だくみをしているところ。
ジェイス達が逗留するリリムダの街に、一日遅れでとんでもない情報が舞い込んでくることになる。
そう、代官邸襲撃事件こと──
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