破壊編 第3話 真実の孤独と破壊神

虚無の世界には破壊神がいた。それは一人の少女の影だった。

「すみません。私考え事してて…目を離した途端こうなってしまって。」

ヨミが謝った。

「まだ向き合うべきではなかった。ということか。早すぎた運命は全てを無に変える。」

有間が考えていると影から声が聞こえた。

「全部孤独。終わりがある。でも、この話に終わりは無い。なぜなら、全部無くなるから。なら、全部先に壊せば終わる。あの子に絶望はさせない!」

影は手を掲げたが不自然そうにしていた。

「なぜ、壊れない。なぜ、終わらない。」

それは当然の話だ。この空間は無であり有である。壊れはしない。しかし、影はこちらを見ると笑って言った。

「見つけた。壊せるもの。」

「これはまずいな。」

俺が壊れることなんてないがメンバーの内のいくつかは違う。かと言って影を倒せない。

俺の方に攻撃が来る。防御をしていると流れた攻撃がヨミの方に行ってしまった。クリームを呼び戻しているが遅く、間に合いそうにない。

ヨミに攻撃が当たる瞬間声が聞こえた。

『血印-盛者必衰-』

「調子に乗りすぎだな。お前の狙いは特に我に向くだろう。」

そこには前に戦ったミロクという僧がいた。


「大丈夫か。ヨミ…。」

「待って…私、そんなまだ死んでないのに。」

「それはいいんだ。思い出してくれただけで私は幸せ者だ。」


「何事だ!」

エクスバースが屋敷から出てきた。

「前から言ってた悪い予感だ。」

「そうか、エクステラの話を聞いていたら遅れた。」

その時エクスバースの方へ攻撃が行ってしまった。

「しまった!」

俺は全力の守備はできない。影が壊れてしまうからだ。だが、その時にまた声が聞こえた。

『獄怒炎壁』

炎の壁が現れる。

「自称天才…どうした?お前がそんなんだから嫌われるんだ。」

「それはお互い様だろ。」


「マスター、残りの1人をたまたま見つけました。」

「私がお前を見つけたんだ!」

とツッコミが来るのは無視した。

「ありがとな。だが、お仕置確定だ。遅い。」

落ち込むクリームを無視してその少女に近づいた。

「確か…エクリールだったな。」

「そ、その名前で呼ばないで欲しいが…その、あれだ。兄さんになら呼ばれてもいいかな…。」

後ろではその態度にクリームが呆れていた。

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