封印編 第2章 第2話 強き未練


一行はとある墓地に来た。お化けに怯えて有間のマントの中に隠れる未離、エクステラの後ろに隠れるミミを連れながら行く。有間が言った。

「さて、この辺かな。」

その直後、一行の目の前に少し薄れている少女が現れる。少女は言う。

「あ、ごめんね。来てもらって。とりあえず例の刀はこの先にあるから少しついてきて。」

怯える未離とミミを見て、ヨミはハッとして言った。

「ごめん、霊体のままだったね。」

そう言った後、ヨミの体は徐々に鮮明になっていった。そこへミミが抱きつく。

「…。…お姉ちゃん!」

だが、ヨミは少し笑いながら申し訳なさそうに言った。

「えっと、ごめんなさい。私は一度死んでしまったみたいだけど、生前の記憶がないの。」

そして一行はヨミについていくように出発した。そして、未離が気になっていたことを聞く。

「どうして死んじゃったのにここにいるの?」

ヨミは溜息をつき答えようとした後、有間に止められ、そして有間が答えた。

「これは重要な話だからしておくべきだったんだが、実は第6の虚無の女神も死んでいるはずだがそいつも生きているらしくてな。そいつが邪魔をしてくる可能性が高い。だから今回はミナにも来てもらった。」

ミナは言った。

「本当はこんなことでもなければ私は来ないからな。」

それを聞きながら有間は続けて話す。

「その第6の女神がかなり無慈悲なことでな…ヨミがこうなったのもおそらくそいつのせいだ。」

未離は納得しきれていないようだ。それも仕方が無い。こう言わなければ彼らの意思が無駄になってしまいかねない。未離は全ての虚無の女神に幸せになって欲しいのだ。有間は心の中で何度も未離をなだめながら進んで行った。先ほどのことを聞いたヨミが驚いていたのを誰も気には留めなかった。そして、目的の場所へ着いた。

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