封印編 第2章 第2話 強き未練
一行はとある墓地に来た。お化けに怯えて有間のマントの中に隠れる未離、エクステラの後ろに隠れるミミを連れながら行く。有間が言った。
「さて、この辺かな。」
その直後、一行の目の前に少し薄れている少女が現れる。少女は言う。
「あ、ごめんね。来てもらって。とりあえず例の刀はこの先にあるから少しついてきて。」
怯える未離とミミを見て、ヨミはハッとして言った。
「ごめん、霊体のままだったね。」
そう言った後、ヨミの体は徐々に鮮明になっていった。そこへミミが抱きつく。
「…。…お姉ちゃん!」
だが、ヨミは少し笑いながら申し訳なさそうに言った。
「えっと、ごめんなさい。私は一度死んでしまったみたいだけど、生前の記憶がないの。」
そして一行はヨミについていくように出発した。そして、未離が気になっていたことを聞く。
「どうして死んじゃったのにここにいるの?」
ヨミは溜息をつき答えようとした後、有間に止められ、そして有間が答えた。
「これは重要な話だからしておくべきだったんだが、実は第6の虚無の女神も死んでいるはずだがそいつも生きているらしくてな。そいつが邪魔をしてくる可能性が高い。だから今回はミナにも来てもらった。」
ミナは言った。
「本当はこんなことでもなければ私は来ないからな。」
それを聞きながら有間は続けて話す。
「その第6の女神がかなり無慈悲なことでな…ヨミがこうなったのもおそらくそいつのせいだ。」
未離は納得しきれていないようだ。それも仕方が無い。こう言わなければ彼らの意思が無駄になってしまいかねない。未離は全ての虚無の女神に幸せになって欲しいのだ。有間は心の中で何度も未離をなだめながら進んで行った。先ほどのことを聞いたヨミが驚いていたのを誰も気には留めなかった。そして、目的の場所へ着いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます