第18話 妻を眠らせる薬

妻が風呂に入っている間にオレは考えた。

妻が風呂から上がったら、

「少し、神経が立っているんじゃないかな。眠れない事がおまえの病気には一番良くない。今日は薬を飲んでちゃんと休んでほしい。オレは今日から3連休だから、起きていても大丈夫だ。あとはオレが世話をしとくから。」と、妻を眠らせよう。

精神を安定させる薬を飲むと妻はとてもよく眠るのだ。薬って怖いなと思うぐらいに。

最近、あまり薬を頼らなくても穏やかだったのにな。

あまり無理をさせないように洗い物や洗濯も手伝って気遣ってたし、たまには一緒に出掛けたり、外食を楽しんだり、出張の時もまめにメールを入れたりしてたのに。

いつの間に、あんなふうになってしまったんだろう。

できれば薬に頼らずに…と薬を減らしていたのが良くなかったのか…。

本人に任せていたけど、病院にも一緒に行くべきだったのかもしれない。

妻はいったい今、どういう状態なんだろう。

もとに戻れるのだろうか…。

というか、ほんとに、、なんとかしなきゃ。

あの、赤ん坊…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る