第13話 夫の裏切り
ミルクを飲んで大人しくなったネコをよしよしとなでているうちに、やっとネコは寝息を立てて眠ってくれた。
ネコを育てるのも、人間の赤ん坊を育てるのも案外一緒なのかもしれない。
だけど、なんとも幸せなものだ。
可愛くて見ていて飽きないのだから。
子供のいない私に、神様がくれたプレゼントなのかもしれないな。
さて、夕飯、、。あの人はどうしたかしら。
リビングに行くと、テレビの明かりがチラチラと部屋の色を変えていた。
夫はテレビをつけたままソファーで眠ってしまったらしい。
私が、いきなりネコを拾って来て、さっきはずいぶん戸惑っていたけど、あの可愛さを知ったら、夫もネコを飼う事に賛成してくれるはずだ。
夕飯を用意したら起こしてあげよう。
着換えて、洗面所で手をよく洗い、台所に立つ。お腹は空いたけど、疲れたな。
昨日の鍋の残りと、チャーハンでいいか。
ぱっぱと作った食事をテーブルに並べて、カップラーメンの空き容器があったのに気づいた。
悪いことしたな…。お腹空いてたのに、ほっぽっといて…。
「ねー、チャーハン作ったよ。食べない?」と声をかけながら夫を起こす。
しょぼしょぼと目を開けながら、夫が起きたので「電気つけるよ」とリビングの電気をつけた。
そこで私は、とても信じられない光景を見たのだ。
夫の横に、女が寝ている。
ソファーに並んでテレビを見ているうちに眠ってしまったという感じに。
寝ぼけまなこでこちらを見ていた。
あの女の子、また家に居たんだ!!!!
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