第7話 対ウイルス

「怖いよ!? 暗いよ!? 狭いよ!?」

 現場の渋谷のスクランブル交差点にやって来た真理亜と楓。

「ギャアアアアアアー!」

 人間を次々と襲う実物のウイルスモンスターを見てビビる。

「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!? どうやって化け物と戦うのよ!?」

「大丈夫。私がサポートするわ。」

「それでも無理。」

 あくまでも普通の女の子の真理亜は戦うのが怖いのであった。

「ガッカリ、真理亜お姉ちゃんなら世界を救えると思ったのに。コロナちゃんが○○少女だったら良かったのに。」

「そうか!? その手があったか!? 私が主人公でも良かったのね。アハッ!」

「分かったわよ! 私が戦えばいいんでしょ! これも楓のためよ!」

「釣れた。アハッ!」

「おバカというより、単純で純粋な妹思いのお姉ちゃんね。」

 楓とコロナちゃんは挑発して簡単に真理亜が釣れたので思わず笑ってしまう。

「で、どうすればウイルスモンスターを倒せるの?」

「私に感染している真理亜ちゃんが直接触れるか。」

「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!?」

「指で弾いて私のウイルスをウイルスモンスターに当てることね。」

「OK~! 簡単よ! アハッ!」

「分かりやすい人。」

「こういう姉ですいません。」

「楓ちゃんは良く出来た妹さんね。」

「よく言われます。アハッ!」

 真理亜は妹の楓に支えられて生きていた。

「私がウイルスを除菌する! えい。ぺっ。」

 スクランブル交差点の遠くの物陰から真理亜は親指と人差し指で弾いて、生命ウイルスのコロナちゃんのウイルスを飛ばす。

「ふわふわ~。」

 ウイルスがゆっくりと飛んでいく。

「あんなもの効くの? やっぱり撤退よー!? 防空壕まで退避ー!?」

「お姉ちゃん!? 往生際が悪いよ!?」

 姉は逃げ出そうとする。それを取り押さえる妹。

「ギャアアアアアアー!」

 その時、真理亜の放ったウイルスに当たって感染したウイルスモンスターが殺菌された。

「え?」

 その様子に驚く真理亜。

「やったわー! 真理亜ちゃんがウイルスモンスターを倒したのよ! アハッ!」

「スゴイ! お姉ちゃんは楓の自慢のお姉ちゃんだよ! アハッ!」

 コロナちゃんも楓も姉の活躍を絶賛する。

「ワッハッハー! 見たか! これが私の実力だ! 世界をウイルスの魔の手から救ってみせるわ! 私がウイルスを除菌する! アハッ! アハッ! アハッ!」

 悪ノリする真理亜。

「本当に真理亜ちゃんは単純ね。」

「おねえちゃんはおバカではなく、ポジティブと受け止めてください。ペコッ。」

 楓は良く出来た妹である。

 つづく。

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