少女とアルバイト

「あぁ 新しく入ってきた生徒か。」


大輝はそのような軽い感じでその少女が自分の前に座っていることを受け止めた。


いつものように、数学、化学、英語の授業を受けて帰ろうとした時、英語の授業を行ってくれた先生とその少女が話ているのを見かけた。 「可愛いな。」思わず、声に出てしまうほど少女は容姿端麗であった。 少女を見ながら塾の自転車置き場へと向かった。

自転車に乗り、「はぁ今年もクリスマスイブ1人か。」そう心で思いながら綺麗に彩られた道の端っこに自転車を走らせた。


家に着き大輝はライトノベルを手に取った。

時計は2時30分を示している。今日も5時30分から寿司屋でバイトがある為、大輝はそれまでライトノベルを読み、1時間ほど英語の勉強をした。大輝は英語のテスト点数が学年の中でも下位を争っているのである。その為英語によりテスト平均が大幅に下がっているのである。


「良し! 今日も行くか! 」気合を入れて、自転車へと乗りバイト先へと自転車を進めた。


「疲れたー。」そう言いながら大輝は夕食の準備を始めた。 時計は9時を回っている 。

夕食を取り、入浴を済ませた後、京介との勉強のための準備を始めながら、明日の映画について考えていた。


「もしもし、今日も始めよう。」

「おう、そうだな。」そう言いながらお互い勉強を始めた。


「そろそろ今日は終わるわ。」京介は大輝に言った。 「了解、お疲れ様。 あぁそういえば今日塾に言った時、新しい生徒が入ってきたんだけど、その子が凄く可愛くてさ。」


「凄くその子について語るな(笑)」と京介が言った。 それもそのはず、大輝はその少女について5分も語っていたのである。

「そういえば、明日どうする? 」

「明日は『僕たちの街』を見に行こう。明日までにアニメ全話見といてよ(笑)」

「それは勘弁してくれよ(笑) じゃあまた明日現地集合な。」

「おう」 そう言って大輝は電話を切った。明日の予定を考えながら布団へ入った。


12月24日午前8時30分

「そろそろ準備して行くか。」そう言って見ていたアニメを止めて、準備を始めた。


「到着ー! 」 大輝が時計を確認すると、9時を示していた、映画は10時30分から始まるため、少し早めの到着であった。が映画館に行くともう京介着いていた。

「時間もあるし、ゲーセン行くか? 」京介がそう言うと 「行こうぜ。」すぐに大輝が返事をした。


ゲームセンターに行き、音楽ゲーをした後、時間がきた為映画館へと向かった。


「面白かったなー! 」

「思っていた以上に面白かったわ。帰ってからアニメ見てみるよ。」

「おお! 了解、見終わったら感想よろしくな! 」

「 了解、今日は時間がないからまた明日の夜勉強しようぜ。」

「おう」 そう言いながら大輝は京介と別れた。


家に帰って、アニメの続きを見始めた。時計は2時を示している。

3時になると大輝は準備を始めた。アルバイトの準備である。 今日は大手チェーンのファミレスのアルバイトだ。

3時10分に家を出発し、3時45分にアルバイト先に着いた。

「今日も頑張るか。」 そう心の中で言いながら更衣室に入った。

更衣が終わって、更衣室から出ると店長に呼び出された。 「何かまずいことでもやらかしたか? 」と思いながら、店長の元に行った。

「今日から入る事になった川崎愛華だ。」

「川崎愛華です。よろしくお願いします。」

「青山と同じく厨房に入る事になったから、青山! 先輩として川崎に色々と教えてやってくれ。」

「分かりました。」 大輝はそう言い、愛華を更衣室へと案内した。

大輝は案内中に心が凄くドキドキしているのを感じた。 そう愛華は塾でいた少女なのである。 愛華は容姿端麗、そして大輝の好みである黒髪ロングの女の子である。

更衣室に着き、更衣をして更衣室から出てきた愛華が大輝の前に立ち 「何で先輩がいるんですか? 」 と少し嫌げに大輝に言う。 「えっ」思わず声が出てしまった。 大輝は今の現状を整理するのに時間がかかった。 まず何故愛華が自分の事を知っているのか、そして何故自分が嫌がられているのか。

「えっと何故川崎さんは俺の事を知ってるの?」

「先輩、1年生の中で有名ですよ、2年生に有名国立大学を目指している人がいるって。」

「あ、そうなんだ。」大輝は自分が1年生の中で有名になっている事が嬉しく、少し笑みを浮かべていると、 「でも、行けるとは皆思ってないですよ(笑)」 と愛華は大輝の笑みをみて言う。

「あぁそうですか。」 大輝は不貞腐れたように言った後、「厨房に行くぞ、川崎」 「分かりました。」

そう言い2人は厨房へと向かった。

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