第29話 それぞれの課題5
アランとのライブを終え、キッド達が居るスタジオに帰ってきたエバ。
「ただいま!」
「おかえりなさ……。ん? エバ何かありました?」
「え? 何もないよ?」
「じゃあ、なんでそんなに目腫らして帰ってきたのよ」
「気付くなって方が難しいぞ」
「あー……実はこんな事があってさ」
エバはアランと出会って昨日と今日起きた出来事を全てみんなに話した。
「まぁ、こんな事があってさ。泣いちゃったわけ」
「そんな事があったんですか……」
「アランは相当辛い目にあって来てたのね……」
「……」
「キッド?」
下を向いて何も言わないキッド。
「あんたね! 良くこんな話聞きながら寝れるわね! こっち起きなさいよ」
そう言ってエレナはキッドを無理矢理起こした。
「「「えっ…。」」」
「なんだよお! 泣いて悪いのがよー! どんだけ良いやつなんだよアランてやつわ! うわわわわーん」
「アンタどんだけ泣いてるのよ」
「まさかここまで涙もろいとは思いませんでしたね」
「確かに……」
子供の様に泣くじゃくるキッドに驚いたエバ達であった。
「……そ、それでね? 3週間後アランが1人で路上ライブして1年が経つんだけど、そこで何かしてあげれること無いかなって考えたんだけど」
「大賛成です!」
「良いわね! 何してあげたいか決まってるの?」
「ある程度はね? こんなのはどうだろう……」
エバの計画を皆んなに話した。
「こんな感じなんだけど……」
「いいじゃねーか、ばかやろー! よし! 俺に任せろ」
そう言って何処かへ走っていったキッド。
「泣いたり、叫んだり忙しいわね」
「あっちはキッドに任せて僕達も準備を進めよう」
「そうですね! 3週間後が楽しみです」
アランの1周年サプライズに向けて各々準備を始めたエバ達であった。
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