アプリ
夏の暑い日。
夏休み前の日曜日でダラダラと一日を過ごして居た、このまま夏休みが来たら暇で死んじゃうよ、と私がベットの上でゴロゴロしていると。
ピピピと携帯が鳴った。
従姉妹の明美姉からのメールだった、どうせ暇してるんでしょ?
というメッセージとアプリが届いた。
「暇なんかしてないよっと。」私はアプリをダウンロードした。
百物語…それは、百本の蝋燭を使って一人ずつ怖い話をしたら消していくという、実際にやる人などいないオカルト。
だが、ゲームやアプリでは実在してしまうのだどれほどの危険があるのかも分からずに。
暇にまかして、怖い話を読み始めた、あー知ってるとか、都市伝説系、意味が分かると怖い話等バラエティーに富んだ内容だった。
「さすがに、百はめんどくさいな。」
一話読ごとに画面に出てきた蝋燭が消されていった、息を吹き掛けると消える様でどんなシステムなんだろうっと思いながら一時間で約三十読み終えた。
何か疲れてしまってそのまま夕方まで寝てしまった、母に起こされ夕御飯を食べて、犬の散歩に出かけた。
うーんと伸びをしながら、家の近所をぐるーっと一周する。
何か変だな?
私は首を素早く回し振り替える、何もない…これは前を向いたら何かいるなっとゆっくり前を向く。
「あー。」
散歩中の犬、シバタロウが踏ん張っていた。
私はふんを片付けた、そしてちらっと何か見えた気がした、そう視界の端っこ無意識の所に。
ゾワゾワとした何か感じている、見えては無いが確実に何か見えている、何時もより電子柱の影が大きくなっていたり、居ないはずの誰かが通る感覚があったり、気味の悪さがどんどん高まって行く。
「走るよ、シバタロウ。」
私は走って家に帰った、ドアを締め鍵をかけた。
私はあることに気付いた、まだそれほど遅くないのに誰もいなかったのだ。
学校で友達にその話をし、なにそれ気のせいだよっと笑われた、ちょっと悔しかったのでそのアプリをダウンロードしてもらい読んでもらった。
「やっぱり普通のアプリじゃーん。」
私は残念な気持ちで帰宅した、私の霊感はどんどん研ぎ澄まされているようだった、窓も開いてないのに、カーテンが揺らいだり、電気が少しチカチカしてなおったり。
もー発狂しそうだった、百物語は途中でやめると呪われるそんな事を思いだしアプリを再開した。
目がしょぼしょぼした。
99…100。
よし、読み終えた、不思議と夜の散歩に変な気配はなかった。
数日が過ぎ、アプリをダウンロードした友達が家出したらしい、今どこに居るかは分からない。
でも、アプリに百一話目が出来ていたけど、意味が全然分からないものだった。
また、一人ご案内っというタイトルだった。
終
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