『俺と友人と彼女と女神と』

黒猫

第1話

ボッチ…それはどのクラスにも一人くらいはいるのではないだろうか?

初日から誰とも会話をせず一人になるか

友達作りを頑張ったが結果が出ずにボッチになったかの2択ではないだろうか


俺は後者だよ…

だからと言って誰も友達がいないわけではない。

俺には2人だけ友人がいる。

俊介とその彼女の麗奈だ。彼女は俊介がやんちゃをすると何故か俺まで一緒に怒られる…


「早く海人さんも彼女を作ってください…」

「いや、俺じゃできないからなぁ~。ましてや俊介みたいにイケメンじゃないしな」

笹倉俊介、俺の友人でありライバルである。

「私も2人を怒るの大変なんですよ?」

頭を押さえやれやれといった感じでしている大変なら俺を怒らなければよいのでは?と思う


「俊君だけ怒っても海人さんが俊君を巻き込みますからね。こうなってるんですよ」

何故か俺の考えていることがバレ、若干呆れ声で言われた。


「さいですか…」

「おい海人…」

さっきまで黙っていた俊介が肩を叩いてくる。

どうしたのかと聞いてみたところ俺らと同じ学校の男子生徒が裏路地に連れていかれたとのことだった。


「助けに行くのか?」

「勿論」

まあ、たとえ俊介が助けないと言っても俺が行くんだけどな…

今怒られたばかりだが2人で走り助けに行く。


なんだかんだ言っても最終的に慧音は止めない。

「こういうことをしてる時が一番輝いているから困りました…」

そう一人愚痴っていた



裏路地に入るとカツアゲが行われていた。

「おい、兄ちゃん金だせや」

男子生徒は今にも泣きそうになりながらもお金を出すのを渋っていた。


「俺たちの裏には海悛かいしゅんがいんだ、早く出したほうが身のためだぜ?」


「ほえ~お兄さんたちの裏には海俊ってのが居るんだ~」

「正義感が強いのはいいが相手は考えなぼくちゃん。それよりもお前らも金出せや」

3人の中の一番下っぱらしき男が近づいてきた。


「海俊って勝手に使うんじゃねえ!!」

思い切り顔を殴り飛ばした。

残りの2人も走ってきたが俺たちの殴り一発で伸びてしまった。


「あんま、その名前出すなよな?」

一人目に殴った男にそう言い聞かせ男子生徒を連れて表にでた。


「ありがとうございました」

勢いよく男子生徒が頭をさげた。


「気にしないでいいよ。それよりもお金を渡さないという勇気はよかったがあんまり無理しちゃだめだよ」

と優しく言い聞かせた。

男子生徒は頷き帰っていった。

これにて一件落着と言うわけにもいかず、俺たちは再び怒られるのであった





「姉ちゃんの学年にさ、海俊ってあだ名みたいな人達いる?」

帰ってくるなり弟が聞いてくる。

「海悛…?そんな名前の奴はいないかな」

これでも学年の生徒の名前は憶えているつもりだ、自分の脳内で検索をかけてみたが反応がなかった


「その人たちに会ってお礼のものを渡したいんだけど」

弟から今日あった話を聞いた。

弟は髪を伸ばして黙っていれば女子に見えるほど華奢な体をしている。

「明日学校で探してみなよ。その人たちの特徴は?」

一人は目つきがあまりよくないが口調はやさしい人

もう一人は無口で可愛い彼女がいるとのことだった。


2人目に関しては情報が少なすぎる…

「可愛い彼女て…まあ私も探してみるし見つかったら教えるね」

「ありがとう」



1日に2回も怒られるのはなかなか気分が沈む…

家に着いてからコンタクトを外し眼鏡をかける。

「懐かしいな…」

そこには俺と俊介と麗奈が仲良くボクシングジムの前で撮った写真があった。

麗奈の家はボクシングジムで、一時期俊介とボクシングを習っていた

ボクシング選手になったら人を殴ってしまったらその世界から消えなくてはならない。

俺と俊介はさらわれた麗奈を助けるために多くの人を殴ってしまった

掟と言うこともあり俺たちはボクシングから手を引いた。


だがやめた今でも癖としてトレーニングを毎日行っておりその腕前は衰えていない。


「そろそろ、こういうことも止めないとな…」

そういう海人の体には無数の傷があった。


最近ちょこっと手を付けては更新をさぼるみたいなのがありますが勘弁を…

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『俺と友人と彼女と女神と』 黒猫 @Yazakai

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