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『それでは規定ですので試験内容についての説明をさせていただきますが、本日は諸事情のため、説明を語り部の巫女『ミレニアム』からしてもらうことになりました』
おおー、と一部から喜びの声が上がる。レインもたぶん、声を出していることだろう。
『では皆さんの試験の成功を祈りながら、私はここで失礼させて頂きます』
オベリスクがさっきと同じように頭を下げてから立ち上がり、画面の中からいなくなった。そして入れ替わりに見知った顔の女の子が画面の中に現れる。語り部の巫女はいつも通りの無愛想な顔で淡々と言葉を話し始めた。
『みなさんこんにちは。先ほど管理者の代表であるオベリスクから紹介されました語り部の巫女。ミレ二アムです。よろしくお願いします』
そう言ってミレニアムはちょこんと頭を下げる。
おおー、と喜びの声が上がる。まあ、確かに可愛いことは可愛い。
『それでは試験の説明と目的について話をさせて頂きます。皆様は実際に経験してはいませんが、今からおよそ100年前、とても大きな戦争がありました。今では想像することもできませんが、当時は人と人が互いに争う事が現実としてありました。私たちはその時代の事を『激しい嵐の時代』と呼んでいます。とても悲しい時代でした。ですが私たちは激しい嵐の時代を生き抜くことに成功しました。そして今のような素晴らしい環境を手に入れることに成功したのです』
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