第2話 学生時代と今を比べちゃいけない。
月日は過ぎて、先輩の進路が決まって期末試験の勉強中の時である。先輩の家で試験対策の勉強を教えて貰っている最中に、先輩は何気無くこう言った。
夏樹「翔君って私の事好き?」
あまりにも唐突過ぎて、答える事が出来なかった。
翔「え、それは...」
夏樹先輩は僕をからかって楽しむ所があり、僕が困ってる顔を見ては、小さく笑って楽しんで居る。何時も、揶揄われているので思い切って本当の事を言おうとした矢先に夏樹先輩は、言葉を被せて話しはじめた。
夏樹「まっ!、そんな事ないよね♪翔君は、私にとって良い男の子過ぎて私の方が一緒に歩くと霞んで見ちゃうもん♪。」
僕は、顔を赤らめながら夏樹先輩に話の答えを返そうして話しはじめた。
翔「一緒に並んで歩いたら、周りの男達は夏樹先輩に見入ってしまって僕がいる事を忘れて話しかけて来ちゃうんじゃないんですか!?」
僕が返事を返した後に、先輩は顔をむくらせながら、僕をジーっと睨め付けて何か言いたげに返事を待っている様子で睨めてきた。
僕は、睨め付けてる先輩も可愛いなーっと思いつつもはにかみながら、心の中では『よし、初めてからかってやった』と、少しわくわくしていた。
本当は、『夏樹!俺が絶対に守ってやる!夏樹!好きだ!俺に着いて来い!。』っと言いたかったのだが、結果的にはこの答えを口にしなくて良かったと今確信する。
何故なら、今みたいなのりで告白をしていたら夏樹の性格上、『私、軽い男の子嫌いなの、バイバイ〜』っと言われ二度と会う事も結婚すら出来なかったと、今確信している。
話は過去の自分に戻るが、夏樹先輩は不機嫌そうにこう話した。
夏樹「まぁ〜翔君が私の事を好きだったら一緒に勉強してる最中、ずーっと私の胸とか顔とか見てニコニコしてだらしない顔してそうだもん。私と付き合いって男の子がいたら卒業式の時に、熱烈な告白と同時にプロポーズもして来ちゃうと思うし♪。」
夏樹先輩はたまに絶対に出来ない無茶振りをする。一緒にアトラクションパークの黒鼠大帝国に行った時も、「あのネズチューから名刺とサイン貰って来て♪そしたら、キスしてあげる♪」と言われたので無我夢中でトライしてみたが、結果的には絶望的に無理である事を確信していた。
月日は流れ、人々が花粉症で苦しみながらも卒業をしていく学生を見送る時である。下級生は一斉に上級生の別れを惜しむ歌を歌う。[あおーげーばー♪とおとし♪わがーしのおんー♪〕
悪友の克樹は俺に小声で話しかける。
克樹「おい!、翔!お前本当にこのまま先輩に告白しなくていいのか?卒業式終わったら滅多に会えなくなるぞ。先輩の大学、進学校だから忙しくて逢えなくなるぞ!」
翔「大丈夫だよ。連絡先も知ってるし。」
続けて克樹は、話し続けた。
克樹「っんな事言ってるからイライラするんだっつうの!秋月先輩、美人なんだから大学行ったら速攻で彼氏が出来て、お前の事なんて忘れちまうぞ!?」
翔「.....」
ついに僕は腹を決めた。
卒業式の進行は続き、そして、
司会「在校生、挨拶。」
此処では決められた生徒が、話をするのだが。
僕は、尽かさず、、、、、
翔「夏樹!好きだ!ずっと!一緒に、居てくれー!」
全校生徒は、
息を飲む、
答えは、
夏樹「私も大好きよ!ありがとう!ずっと、一緒に居よう!」
生徒たちは、大歓声を挙げ体育館の様子は卒業式の寂しい空気を一瞬に結婚式会場に変えて行った。
現実に帰ると...........
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