聖女サイド

私は聖女と呼ばれた。


村に幼馴染を残して旅立ち学園で勉強し勇者と呼ばれる聖剣使いと一緒に魔王を倒すべく旅に出ていた。


そんな時だ、手紙が届いた。


村に魔王軍が来て私の両親が殺された


そう書いてあった


私は居ても立っても居られず勇者にお願いし共に村に向かった。


そこには両親の葬儀が行われようとしていた。


「おとうさん、おかあさん。」


私は泣き崩れた。事情を聞くと幼馴染が身体を張って守ろうとしたが群に対して個は無力だった。


そしてその幼馴染は村から姿を消したそうだ。彼の家に何の書き置きも無くただ慰霊の花が添えられていただけだった。


そして勇者もまたこの村でたった一度だけ来たことがあり幼馴染に聖剣を整備してもらったらしい。それで勇者は言った。


「聖剣の整備に使う道具だけが無くなっている。彼はまさか、創るつもりなのか。」


聖剣の作り方は誰も知らない


それでも存在し魔王を倒す為に使われる道具とされてきた。それを作ろうというのだ何でもないただ職人の幼馴染が。


私は両親の死と幼馴染が今居ないことによって途方にもない喪失感が駆け巡っていた。


そして幼馴染もまた両親と同じくらいに大切に思っていたことに気づいた。


そこからは魔王軍を倒すべく奮闘した。


ひたすら修行し魔王の魔物を倒して行けば幼馴染に会えると思ったからだ。


そして幼馴染には会えた。


そう死んでしまった状態で


彼は魔王の玉座で死んでいた。剣も何も持たずに魔王軍の死体の山を築いて魔王と共に。

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