第8話
もう何がなんだかって感じだったな。
そいつは気が動転してるし、古泉は倒れこんで吐血してるし、俺は救急車呼んで、しかも他に誰もいないし。
やっと救急車が来て、運ばれてった時には、辺りが血まみれになってたよ。
せっせせっせと片付けが終わった頃には、日が落ちかけてたしな。
「はぁ…疲れたぁ」
「そうだな…そうだ、ハルヒには伝えるのか?」
「どうなんだろ…色々ややこしいし、伝えなかったら怒られそうだから伝える?」
「だなー…」
じゃあ連絡するか。
「LINEで言うのやめて。会って伝えたいから」
「分かった。でもなんで俺からなんだ?」
「キョン君の方が伝わる」
「なるほど」
『ハルヒ、今から公園に集合、いいか?』
ピロン♪
すぐに返事が来る。
『いいわよ、でも何で?』
『色々。会って伝えるってさ』
『あっそう』
「終わった?」
「あぁ。いいそうだ」
なぜ。なぜ。なぜ?
なんで言ってくれなかったんだよ。
ねぇ。何で?
言ってよ。力になるって言ったじゃん。
あれは本心だよ?
迷惑かけたくないとか思ってんの?ねぇ。
そんなこんなでここは公園である。
「ごめんね、で、なんの話?暗い顔してるけど…」
「……ハルヒさん」
「何よ?」
「一樹君が……がぁ…」
「ちょ、何があったのよ!?」
怖かった。心配だった。動揺した。驚愕した。
咳き込んでる時点でヤバイとは分かっていたけどまさか。
「…病院」
「え?」
「吐血して…救急車……」
「えええええ!?」
嘘でしょ!?
古泉君が?吐血!?!?
確かに来ないなと思ったけど、まさかそんなことになってるなんて!!
「……お見舞いに行きましょ、どこの病院なの?」
「○○病院…」
「分かったわ…キョン!なにボケッとしてるの、早く来なさい!」
「お、おう!」
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