第7話
喫茶店にて。
全員が揃ったところで、ハルヒが解散といい、その場で解散となった。
しかし、それはあいつが許さなかった。
「皆LINE交換しよ!」
そうして俺達は、やむなくLINE交換をすることとなった。
「言い方もうちょい考えたら?」
すまんな。
ねぇ。
頼ってよ。
私に。私達に。
「結局来なかったね」
「そうだな、ただの風邪だろ」
「そうだといいんだけどね…」
なんて、ただの気休めでしかないんだけど。
ピロン♪
「……有希さん」
「長門から?」
『古泉一樹の生命活動が異常である』
「……ごめん用事出来た」
「ああ、分かってる。俺もいっていいか」
「うん」
私は、私達は、走る。
ただひたすらに。
私は自分の耳と鼻に絶大な信頼を寄せているわけではない。
ただ、第六感である。
《自分を信じろ》
分かってるよ。そんないちいち言われなくてもね。
神経を集中させる。
「………!!」
音楽やゲーム音に混じって聞こえる音。
咳の声。つんとつく血の匂い。
あそこだ!!
「あ、おいっ!」
構うもんか。
スピードを上げる。
なぜだ?
なぜこんなになってまで。
もっと頼ってよ。ねぇ。
私達はそんなに頼りない?自分ではそのつもり無いんだけど。
機関なんか知らない。
一樹君は一樹君であり、SOS団副団長なのだ。
誰にも代わりは勤まらない。
一樹君がいるからこそ、SOS団なのだ。
朝比奈先輩風に言うなら、「規定事項」という奴なのか?
一樹君がいなければ、私もいないし、SOS団も出来なかった。
そうでしょ?そんなに大事なんだよ。
SOS団は、1つの団体だ。欠けることは許されない。だから。
言ってよ。誰でもいいから頼ってよ。
独りで苦しまないでよ。
「…着いた」
「ここか?」
「ここ」
「なんで分かったんだ?」
「私は耳と鼻が効くの」
「そういうことか。…やれやれ」
なんに対しての?
「古泉だよ。あいつがなにも言わないからだ」
…それは私も思ったけど。
ピーンポーン♪
「出ないな」
「だね…」
ガチャッ
「え、開いちゃった」
「良いんじゃないか?」
「うん…!!」
「どうした!?」
ダッ。と、駆け込む。
もうそれ以外考えられない!
「一樹君ッ!!!」
そこには。
倒れている一樹君がいた。
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