第6話
「私と涼宮ハルヒは普通の人間ではない」
それは聞いた。
「この銀河を統括する情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。それが私」
えーっと、ちょっと待って。
情報統合思念体?
対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース?
長い。宇宙人、を紐解くとこうなるのか。
そしてそれをいう有希さんのセリフも長い。
こんなに喋る人だっけ?
「私の仕事は涼宮ハルヒを観察して、入手した情報を統合思念体に報告すること」
ほう。
とここで、結構長い話が続いたので、少しだけ要約させてもらう。
●生み出されてから三年間は平穏だったが、去年、キョン君が現れてから一変した。
●四年前、大規模な情報爆発が発生したが、その中心が涼宮ハルヒだった。
●情報統合思念体は言葉を持たない為、有希さんを通して人間とコンタクトしている。
●涼宮ハルヒは、情報統合思念体の自律進化の可能性がある。
こんな所だろうか。
何となくは分かる。何となくは。
信じるかはまた別だが。
まぁ信じるけど。
「これは私と涼宮ハルヒについて」
まぁそうだね。
一樹君のことについて、だっけ。
「そう」
だね。
「彼も私達と同じく、普通の人間ではない」
うん、それも聞いた。超能力者、だっけ?
「そう」
やっぱり。
「古泉一樹の精神状態が異常をきたしている」
……はい?
「え、昨日の今日で?」
「それ以前からも」
「私は?」
「関係ない」
いや、そうじゃなくて。
そうなんだけど。
えーっと、少し思い出そう。
……あ。あの寂しい笑顔…
見たことがある。確か、中学一年生の時のあの顔だ。
「なんで…?」
嘘。
「分からない」
分からないの!?
「精神異常を探知したのはこれが初めてではない」
「もしかして、中学一年生だったあの時?」
「そう」
やっぱりあの性格改変は精神異常から来てたのか。
「ねぇ、有希さん」
「なに」
「LINE交換しない?」
「らいん?」
「LINEっていうメッセージアプリ、知らない?スマホ持ってるの?」
「持っている」
「じゃあ交換しよう」
「LINEというメッセージアプリは存在しない」
「えーじゃあインストールしよ」
「分かった」
そんなこんなで、インストールが終わり、友達追加も完了した。
「じゃあ行こうか」
あの喫茶店へ向かっていった。
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