第4話 パーフェクトレディ。
{でも、大丈夫じゃない?パッシブスキルになったんでしょ?礼儀作法と社交処世術。社交ダンスもアクティブスキルでなんとかなるでしょ?}
(そ、そうだが)
{なら、慌てることないっしょ}
〈がうがう♪〉
そうなのだ。長年、淑女教育を詰め込まれていたが、はっきり言ってそんな才能などなかった。
一度目の卒業試験直前の失敗から先生方から目を付けられてストレスマックスだった俺は、いざ淑女になれなかった時の為に得意分野(逃走用)も平行して鍛え事にした。
で、得意分野と言えば、勿論、手徒格闘。
拳聖に登り詰めた時に覚えた技や型の反復とスタミナ強化。
常識だが、称号を手に入れると技(スキル)を獲得出来る。スキルは更に極めると派生スキルも覚えられるようになる。
俺は拳聖だった頃を思い出し、以前、称号を手に入れた方法で再び鍛えていった。一度手に入れていたからか、恐らく半年ほどで、俺は、再び拳聖の称号を手に入れたと思う。
何故、恐らくなのかと言えば、淑女院は基本的に外出禁止。敷地内からは卒業まで外出は禁止になっている。なのでこの時は自分のステータスを見る事は叶わなかったのだ。
だが、当時を思い返すとその時期から中々上手くできなかった礼儀作法や社交会話が意識すると、きちんと出来る様になっていた。
確認出来たのは、跳躍と疾走、身体強化を昔の感覚で発動出来る様になった頃、夜中にこっそり抜け出して、都市の役所にあるステータスボードを使い確認したのだ。
驚いた事にハル(銀色狼(女))が複製スキルを持っていてステータスボードのシステムを俺自身にコピーしてくれた。なので、この後一々忍び込まなくてもよくなったのだ。
そして、今の俺のスキルステータスはこうだ。
エルネスティーラングレン(15)(女性)
(エルーハルーエルフ(隠蔽中))
称号:拳聖(隠蔽中)・淑女院卒業生・ ラングレン辺境伯長女・ パーフェクトレディ
身長:168cm
体重:(秘匿)
B:(秘匿)
W:(秘匿)
H:(秘匿)
スキル一覧
(エル)
手徒格闘Master(隠蔽中)・演舞Master・闘気Master(隠蔽中)・淑女教育Master
(ハル)
複製Master(隠蔽中)・高速演算Master・世界遺産Master(隠蔽中)・言語理解Master・叡智理Master(隠蔽中)・(複)身分診断Master(隠蔽中)New・(複)隠蔽工作Master(隠蔽中)New
(エルフ)
高速自己再生Master(隠蔽中)・次元倉庫Master(隠蔽中)・索敵看破Master(隠蔽中)・自動防衛結界Master(隠蔽中)・自動追尾機構Master(隠蔽中)・隠蔽Master(隠蔽中)・可変式空中走法Master(隠蔽中)・¥&$>%~$(封印期間4607760 時間15分26秒)隠蔽中)
まあ、なんだ。突っ込み処満載なんだが、何て言うか、俺ってスキル少なくない?
なんで、お前らそんなにスキルあんの?しかもスキル内容の格差社会。どうしろと。まあ、なんだかんだ言って俺も恩恵受けているんだけどさぁ。
例えば、ハル曰く叡智理(えいちのことわり)は覚えた自らのスキルの格を引き上げるスキル(重複有り)らしい。
そして、叡智理のスキルが叡智理スキルを格上げしマスタークラスへ。そんで、他の持っているスキルもマスタークラスへ格上げされたらしい。
後、隠蔽スキルも看破スキル持ちに身分(ステータス)を見られてヤバそうなスキルを隠してくれている。
それと、どうやってか俺には身長以外は視れない仕様になっている。
聞いたら、俺の体なのに、私の体でも在るから男には知られたくないらしい。
いや、俺、今、女だよ?
そして、考えてみたら、俺自分の真っ裸をここ数年見た記憶がないな。なんでだ?
後は、なんだ。一部気にしたら負けなスキルもあるが、話合った結果、見なかった事にしている。
「さて、デビュタントと言う名の戦場に赴きますか」
{そだね}
〈がう〉
「ふふふ。ラングレンの長女は化け物か!と言わせてやる!」
{実際化け物だけどね}
〈がうがう!〉
いざ!決戦の場へ。
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