第215話波多野家家臣団・須知主水景氏・波々伯部治良左衛門光政

 着々と丹波調略を進めたが、1番問題となっている波多野家の家臣団を整理してみた。後世に書かれた面白おかしい物語としての家臣団は以下の通りなのだが、これらは信長配下の明智光秀が攻め込んだ頃の状況で、今の勢力図とは全然関係ない。多くの国衆は、自分こそが丹波の国主になろうと熾烈な戦いを繰り広げていたから、現実には敵対している者もいるし、下克上を狙っている者も多い。だからこそ俺の調略も順調に進んだのだ。


「七頭」

久下城主:久下越後守重氏

大山城主:長沢治部大夫義遠

綾部城主:江田行義

高山寺城:大館左近将監氏忠

沢田城主:小林修理進重範

園部城主:荒木山城守氏綱

穂壷城主:赤井悪右衛門尉景遠


「七組」

荻野城主:荻野六左衛門朝道

須知城主:須知主水景氏

曽地城主:内藤備中守顕勝

    :波々伯部治良左衛門光政

足立城主:足立右近光永

野尻城主:野尻玄蕃康長

    :酒井佐渡守重貞


「先鋒衆」

八田城主:籾井越中守教業

福知山城主:小野木縫殿助吉澄

山家城主:谷大膳重衡

鬼ヶ洞城主:雲林院式部国住


「老中家」

平林大膳秀衡

渋谷播磨守忠貞

三田肥後守綱氏

渋谷伯耆守氏秀

荒木藤内左衛門氏修

渡辺大学継俊


「御三人衆」

大路城主:二階堂伊豆守

宮田城主:山名和泉守豊恒

能勢城主:能勢丹波守久基


 次に調略したのは須知城を拠点として勢力を持っていた須知一族だった。中でも上野城を拠点に船井郡西部に確固たる地盤を築いていた須知元秀は、男子がいないことを逆手に取り、種子島家の有力家臣から養嗣子を迎える決断をした。今までも色々な家が同じ方法で家運を高めたとは言え、一族を纏めて結束した状態で降伏臣従させた手腕は見事だった。


 次に調略したのは波々伯部家だった、この一族の起こりは古く由緒があるので処遇に注意が必要だった。何と言ってもそのおこりが、古代朝廷で亀卜に用いる「ハハカ」の木を献上する部民が、小集団を形成して居住していたところから、「波々伯部」と呼ばれるようになったものだからだ。


 皇室を敬い朝廷を立てている俺とすれば、無碍に扱い滅ぼすことなど絶対に出来ない一族だ。


 だだ歴史が降ると、朝廷に真っ当な税を納めるのを嫌い、二十五町八反余の田地を京都の八坂神社(祇園社感神院)に寄進し祇園社領となり、波々伯部保とよばれるようになっっているので、朝廷と寺社の二重で扱いに注意が必要だ。問題は武家として内藤家に従い戦っているので、武家として扱うべきか祇園社保下司職として扱うかだった。


 最終的には分家したりして別れた家系ごとに扱う事にした。

盛経系:祇園社保下司職・本家

為光系:武家・宮田庄・淀山城・

綾部系:武家 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る