第8話ピンチ
鹿を追って行ってくれ!
う、鹿を殺した所の臭いを嗅いでるよ。
あああああ、こっち来るよ。
駄目だ。
どうする?
山犬12頭か!
全部殺すには魔力が持たない。
殺せるだけ殺して、木の上で粘るか?
しかし、それだと不測の事態に対処できないか?
魔法袋の鹿を投げれば、喰って満足すれば、あいつら移動するか?
移動しないとしても、最悪時間稼ぎにはなるな。
最高の状態は、俺が山犬がある程度殺したら、恐れて逃げ出してくれることだな。
1番大きな鹿を魔法袋から出して背負う。
そうすれば魔法袋に四十キログラム分の空きが出来る。
山犬は十キログラム程度だから、四頭を魔法袋に入れて帰れる。
四頭殺した時点で逃げだしてくれれば、俺の魔力も余力もある。
それなら木に登れる野獣が後から来ても、十分対応できる。
よしそれで行こう。
そうなると、殺す順番が大事だな。
群れの一番ボスと二番ボス・三番ボス・四番ボスを見極めないと。
群れの後ろで悠々と構えてるのが一番ボスか?
先頭立って俺のいる木に吠え立てれるのが行動隊長格の二番ボスか?
行動隊長の反対側で四頭率いてるの三番ボスかな?
後は分からんな。
三頭殺って突っ込んでくる奴を狙うか。
殺る!
まずは後方の一番ボスの喉に圧縮風魔法を喰らわす!
次、行動隊長格の二番ボスに圧縮風魔法!
次、三番ボスに圧縮風魔法!
そうだ、声拡大魔法で吠えてみせたら。
「ウォ~ン!」
やった!
尻尾撒いて逃げだした!
山犬三頭回収して、鹿1頭は担いで砦までダッシュで逃げる。
「おいおいどうした。鹿を担いで? まさか魔法袋に入りきらなかったのか?」
「はい大猟でした小人目付様。買取お願いします」
「よし出せ」
「鹿が三頭と山犬三頭です」
「ほう、今日もまた傷が殆ど無い最高の状態だな。山犬が三頭合計四十一キログラムで八百二十銅貨、鹿が三頭合計百二十五キログラムで二千五百銅貨、合計で三千三百二十銅貨だが、現金払いか?」
「いえ、今日は預り金でお願いします」
「うむ、これが現金預かり帳で、俺が持ってるのが元帳だ。同じ金額か確認して母印を押せ」
「はい、押させていただきます」
さて、今日は魔法袋の容量が二割も増えてたから、昨日の魔法鍛錬が効いてるのだろう。今日の飯食って鍛錬して寝よう。
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