第36話谷津バラ園・船橋競馬場グルメ もつ煮込み らーめん 昔ながらの自家製カレー
12月7日:谷津バラ園
俺達4人は、夜明け前に起きて檜風呂を愉しみ、準備万端整えた上で7時から朝食バイキングに行った。お腹いっぱい朝食を楽しんだ後で、船橋競馬場の開門時間まで、谷津バラ園で遊ぶことにした。
朝食後に電車で南船橋まで移動し、歩いて谷津バラ園まで移動したが、丁度開園時間の9時に着くように逆算して行った。
電車代:320円
入園時間
午前9時~午後6時(5月1日~6月30日)
午前9時~午後5時(7月1日~9月30日)
午前9時~午後4時30分(10月1日~翌年4月30日)
休園日
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日休園)
12月28日~1月4日(年末年始休園)
但し、5月、6月、10月~11月15日休園なし
入園料
通常料金
時期 高校生以上:65才以上:小・中学生:
4月1日~4月30日 180円: 90円: 50円:
5月1日~11月15日 370円: 180円: 100円:
11月16日~翌年4月30日 180円: 90円: 50円:
入園料:180円×2=360円
今日のバラ開花率は20%だったが、俺には十分美しく感じられた。
俺自身はそれほど興味はないが、読売巨人軍発祥の地などと言う場所もあった。俺が興味を引かれたのは、各国の皇室・王室の方々のお名前が付けられたバラを植えてあるコーナーだった。
特に日本の皇室縁の、プリンセス・アイコ、プリンセス・ミチコ、エンプレス・ミチコ、マサコ。英国縁の、ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ。モナコ公国縁の、グレース・ドゥ・モナコには興味を引かれた。
太郎君と花子ちゃんは、美しいバラに魅せられたのか、何時ものように走り回ることよりも、観賞する事に熱中していた。
もちろん妙齢の綾香さんは、バラの美しさに心ひかれたようで、太郎君と花子ちゃんに両手を握られ、愉しそうに笑いながら見て回っていた。
バラ園中央に配置された噴水も、錦鯉の泳ぐ池も、園内右手側に配置された壁泉も見事なものだった。ツルバラのアーチ、バラのパーゴラ、新品種コーナー、有名人のコーナー、青バラコーナーなど見どころが多かった。
特に俺が感動したのは、長さ60m・幅4mのツルバラのトンネルで、思わず童心に帰ったように感嘆の声をあげてしまった。
十分バラの美しさを堪能した後で、駅近くの郵便局に寄って、昨日一昨日と勝った現金馬券分、1800万円をネット銀行口座に振り込んだ。郵便局の貯金額に上限がなければ本当に便利なのだが、それをすると民間銀行がやっていけなくなるのかもしれない。
その後で、今日もららぽーとTOKYO-BAYでバイキング昼食を取る事にした。その店は南館3階にある中華ビュッフェレストランでは、本格点心や中華をベースにした創作料理をはじめ、デザート、ソフトドリンクまで数十種類の中から、好きなものを好きなだけ食べることが出来た。
営業時間
ランチ :平日 11:00~17:00
ディナー:平日 17:00~22:30
:土日祝 17:00~23:00
利用時間
ランチ :80分
ディナー :90分
料金
平 日:大人 :ランチ :1728円
:ディナー: 2106円
:小学生 :1026円
:4歳以上 :518円
:3歳以下 :無料
土日祝:大人 :ランチ :2019円
: :ディナー:2430円
:小学生 :1026円
:4歳以上 :518円
:3歳以下 :無料
小計:4492円
俺は何時ものように肉と魚介類を多く使った料理を中心に、本格四川風麻婆豆腐や八宝菜、点心にタイムサービスのフカヒレを愉しんだ。
太郎君と花子ちゃんは、エビチリや海老焼売と言った、比較的に魚介を使った料理をおおく食べていたようだ。中華だからデザートが弱いのだが、それでもソフトクリームは普通にあるし、熱々の餡が入った胡麻団子はお替りをしていた。もちろん桃饅も食べていた。
綾香さんは辛い物が好きなようで、本格四川風麻婆豆腐を中心に、今日もまんべんなく食べていた。ラーメン漬けになる時はバランスが悪くなるから、こう言う時に補正しているのかもしれない。
お腹いっぱい食べた後で、船橋競馬場の開門時間までららぽーとTOKYO-BAYを歩いて見て回った。特に何が欲しいとか言う事はなかったが、俺が太郎君の手を握り、綾香さんが花子ちゃんの手を握って歩く事が、こそばいような幸せを感じさせてくれる。これは競馬場内を手をつないで歩く事と、全然違う感じだった。
船橋競馬場パドック
「あの子脚痛い~」
「花子にも痛いと言ってるぅ~」
「おい、厩務員さん、その馬混合跛行を起こしているぞ、チェックしないと予後不良になるぞ!」
「なんだと?!」
太郎君と花子ちゃんの指摘で、この日も第2競走と第7競走で出走を取り消し、除外となる馬が出た。昨日のように、JRA所属馬も出走しJRAでも発売される日と違い、入場客は少なく客の注目は少なかった。だがだ、厩務員さんやパドックの係員さんには顔を覚えられてしまった!
馬達がパドックに入ってくるたびに、太郎君と花子ちゃんが何か言いださないかと注目していた。特に第7競走で狂2度目の跛行馬を指摘した後は、馬を牽く係員さんは太郎君と花子ちゃんの前に来るとゆっくりと歩かせていた。
今日も船橋競馬場グルメにチャレンジする予定だったから、頃合いを見てスタンド3階のラーメン屋に行った。
醤油らーめん :550円
醤油ねぎらーめん :650円
醤油チャーシューめん:900円×2=1800円
味噌らーめん :550円
ねぎ味噌らーめん :650円
味噌チャーシューめん:900円×2=1800円
もつ煮込み :450円×2=900円
もつ煮込み丼 :500円
もつ煮込み定食 :800円
チャーシュー丼 :600円
おつまみチャーシュー:500円
おつまみメンマ :200円
羽根つき餃子 :400円×4=1600円
昔ながらの自家製カレー:500円×2=1000円
小計:7100円
今日もこれを最後の食事にする予定なので、しっかりとお腹に溜まるように、醤油チャーシューめんと味噌チャーシューめんを2杯づつ頼んだ。それに昔ながらの自家製カレーを、4人で半分づつ食べようと2杯頼んだ。他にも羽根つき餃子を1人前づつ4人前頼み、もつ煮込みは2人前を頼んで分けた。
競馬場のラーメンには、大きく分けて2つの流れがある。
1つは、レースが終わって次のレースがはじまるまでに、ささっと掻き込んでお腹を膨らますためのラーメン。味は二の次で、冷凍麺を使ってスープの温度もほどほど、使いい捨ての丼で提供されることが多く値段も安い
もう1つは1競走か2競走を飛ばし、座ってしっかりと味わうラーメン!
この店のラーメンは、座ってしっかりと味わうラーメンだと思う!
醤油チャーシューめんのスープは、鶏ガラを感じるあっさり仕立てだ。麺はほんの少し縮れた中細シコシコ麺で、スープとよくあっている。そして胡麻油なのかチャーシューの脂なのかは分からないが、油がスープの表面を覆っていることもあって、かなり熱いらーめんが食べれる。そしてスープを飲みほしたあとは、胡麻の香ばしさが口から鼻腔を抜けて、頭を刺激してくれる。
そして1人前500円の競馬場カレーだけど、昔ながらの前置き通り、おおきなお肉の塊が入った、メリケン粉でのばしたような、とても懐かしい味だった。辛すぎるのが苦手で、人生の折り返しをとうに過ぎた俺には、舌先の美味しさなど超えてくれる、心が美味しく感じるカレーだった。
もつ煮込みは、具材がホルモンとコンニャクだけで、最後に刻みネギがたっぷり振りかけられている。ぶつ切りのホルモンは脂がたっぷりで、粘度が高く濃厚な味わいに仕上げており、丼にしてごはんと食べるか、ビールやお酒の当てを前提に作られているのだろう。おかず喰いの俺には少々濃い味だが、それはそれで美味しいものだ。
ホテルの帰る時間を逆算して食べたのだが、お昼のバイキングを消化したお腹が、また満腹だと悲鳴をあげている。単に値段と舌先の満足度を考えれば、船橋競馬場で食べるよりもバイキングを食べた方が満足できるだろう。だが心まで満足させようと思えば、今までの人生で積み重ねた事が影響してしまう。そう言う意味で言えば、今日のカレーは満足できる美味しさだった。
脱サラする前、JAで渉外係をしていた若かりしころ、先輩と2人有給を取って園田競馬場に行き、翌日2人一緒に課長に叱られた事を思いだした。金融機関の職員たるもの、仕事を休んで競馬にうつつをぬかすとは何事かと叱責された。
密かに日本中の競艇場を周る夢を持っていた次長には、2人揃って有休をとると目立つので、行きたいのなら1人で行けと、注意と言うべきか指導とゆうべきか分からない言葉を頂いた。
そんな思い出と共に食べる昔懐かしいカレーは、例え場末の競馬場で食べるチープなB級料理であろうと、心が欲しがる美味しさがあると思うのだ。そして実際俺は美味しいと思っている!
そんな幸せな1日を過ごした俺だが、最終競走が終わった時には、今日もネット投票も現金投票も3473万7000円づつ勝つ事が出来ていた。
ネット投票:3473万7000円
現金投票 :3473万7000円
昨日と同じように、最終競走後の混雑を避けて、少し時間を置いてから船橋競馬場を出て、タクシーを呼んで昨日と同じホテルの戻った。檜風呂に入ってゆっくりくつろぎ、明日食べに行く店や遊び行く場所をネットで調べた。
タクシー代:2710円
1日の終わりに、布団を並べて4人で川の字になり、大したこともない内容の会話で笑い合い、いつのまにか寝てしまっている日常がたまらなく愛おしい。
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