第2話 サンタさんは
朝ふと目を覚ます。そして、今日がクリスマスだったことを思い出した。ワクワクしながら枕元を覗く。けれど、そこにあったのは一枚の紙だった。サンタさんはきてくれなかったんだと、悪い子の自分を責める。もしかしたら、自分が悪い子だから父と母は喧嘩をするのかもしれない。
自分のせいではないと何処かでわかってるのに、自分を責め続けた。
目に涙をにじませながら、紙を手にした。何が書いてあるのだろうか?
そこには、母の字で
「バイバイ。元気にしててね。」
と書かれていた。
急いでベッドから飛び起き、母の姿を探した。母の部屋をのぞいても、リビングをのぞいても、父の部屋をのぞいても、母はいなかった。ただ、悲しい空間がそこにあるだけだった。
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