第40話 戦闘開始

 砂漠の空に星の瞬くカーテンがかかり始めた頃、アイザワ達は魔塞アーマーンに到着した。戦闘は既に始まっているようだ。いくつかの黒焦げの死体。そしてそれ以上の鉄の悪魔の残骸。スモウレスラーもいるし火トンボもいる。怪我人の治療をするものもいれば鉄の悪魔の残骸を持ち帰って早々に引き上げるものもいる。おそらく水増し報酬だけ受け取って終わりにするつもりなのだろう。


「死体や退却する人間の数から考えて内部に突入した連中は予想より多いな。どういうことだろう?」


「ちょっと聞いてみるわ。おーいいいか?」


 アイザワは怪我人の治療をしていた傭兵の一人に話を聞いてみた。


「他の連中は全員中に突入したのか?」


「ああ。ここは鉄の悪魔の巣だからゴールドウォーカーもいるだろうって。そいつらを狩ってから帰るって奴らが大半だ。総大将を仕留めて王様になりたいやつも多いがな。まあ俺はもう引き上げるぜ。命あっての物種だ」


 傭兵は怪我した相棒を連れて引き上げていく。


「内部も味方で一杯そうだな。こりゃ」


「頼もしいですね」

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女王の艦隊 虹色水晶 @simurugu

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