私は結婚する!

 私が共和国に住み着いてから...8年ぐらいかな、10年ぐらいかな? それくらいの月日が経過した 私は共和国に住むためにリーア達に許可を取りにいったらあっさり賛成してくれて8歳の私は五年ぶりに共和国に住むことになった まずは何か面白い事をしようと思ったけど...8歳の私に特に何か出来る訳でも無いので共和国に住みながらホルマの図書館に通うという荒業をこなしていた 医学について勉強していくうちに魔法で病気を治す事は不可能って事をちゃんと知れたので勉強するのを辞めた 医者を目指している訳じゃないからね...

 その後は何か面白い事を始めようと考えて...手元にお金もある事だし何かしらお店を開いてみようと思った そこで私がずっと自信を持っている料理屋さんをやってみようかなと思って皆に話したら何故かミツキとリーアにすっごい反対された どうしてだろう?


 説得をしていくうちにクルクが皆に色んな料理を振舞ってから考えていいんじゃないって感じになって料理を作る事になった 私の料理は美味しいからね、無理やり納得してもらおうと思い一番自信のある和食を作ったらみんなとっても美味しいって事になった ちょっと調子に乗ってデザートを作ったらデザートの時は苦しそうにしていたけどどうしてだろう? ただこの料理のおかげで私が作るお店の方向性は和食屋ってイメージになった 他の料理も作りたいけど皆がおすすめしないって言うからやめておいた...

 お店を作る時に私が代表だとややこしくなるのでブリザをここで代表にしておいた、便利だね! お店を開いて数年たって軌道に乗った頃にルクロンの王位継承権?を完全に放棄する事にした パパには申し訳ないかなと思ったけどマルガが幸せなら大丈夫だよって言ってくれて凄い嬉しかったり


 そして成人してからはあんまり年を数えるのを辞めたんだけど...うーん、ミツキは15歳であんなに大きかったのに私の胸は... やめよう、まだ成長するはずだから きっと成長するはず、身長もまだ伸びるはずだし胸だっていきなり大きくなるはずだから 


 10年経った今でもお店自体は続いているが私はあんまり関わっていない 理由としては飽きちゃったのとなんとブリザを適当に代表にしたはずが本人が一番やる気になって気づけばちゃんと代表をしている...氷の竜が気づけば共和国の料理店の代表...凄いギャップだなぁ...


 そして今日は...私の結婚式...になるのかな? 結婚といってもとっても大きい式場を使ってやるというよりは小さい会場を借りてやるんだけど...招待した人が考えてみたら凄いメンバーになっちゃった リーア、ブリザ、クルク、私のパパ、メリー、ドロシー ミツキの両親、ソウナちゃん うん、王族が沢山だ パパとメリーは始まる前から泣いているし


 「...入るよ?...」

 「え?だ、だめだよ?」

 「...」


 だめって言ったのに無言で入ってきた ミツキが白のタキシードを付けているんだけど明らかに胸が狭そうだ、私がタキシードを付けるって言ったら絶対にだめって言われた...まぁ、ミツキがタキシードを付けているって事は私がウエディングドレスなんだけど...これちょっと恥ずかしいなぁ 成長したって言っても私全然身長が伸びてないからまるで子供のコスプレに見えてるんじゃないかって不安になってしまう


 「...綺麗だね...」

 「うぐ...ミツキも...男装似合ってるって言いたいけど...胸が狭そうだよ?」

 「...一応布で押さえつけてるけど...やっぱり窮屈だね...」

 「私にもその胸があったら...!なんで!パパとママはどっちもスタイルが良くて身長高かったのに...ママに関しては胸も大きかったのに...」

 「...マルガが偏食だからじゃない?食べたいときに食べたい物食べてたから栄養が偏ったんだよ...きっと...」

 「無いと言えないのが辛い...」

 「...そろそろ行くよ?...大丈夫?...」

 「うん、行っちゃおう」


 二人で歩いて向かうともうパパが号泣していた あれ?あんな涙脆い人じゃなかったと思うけど...? 皆から綺麗とか可愛いとか言われてちょっと恥ずかしかった 私達が向かう先には神父...じゃなくて文字通り神が三人居た うーん、なんで居るかなぁ...邪神の封印は?というか神様達精神体だからこっちに来れないはずじゃ?


 「リーアからお願いされてね?神父の役割をやってくれって言われて面白そうだから三人で来たんだよ」

 「面白そうで三人で来ないでください...」

 「それじゃあ誓いを...君たちは病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も愛を神に誓いますか」

 「誓います」

 「...誓います...」

 「それでは僕達と皆さんの前で近いのキスをお願いします」


 「...もしかしてミツキがタキシードを着た理由って...?」

 「...これならマルガが逃げないからね...もう最後まで逃がさないよ...」

 「え...あ...や、優しく...ね?」


 誓いのキスでミツキがどんどん顔を近づけてくるけど私はそれに耐えきれず目を閉じてしまった あれ?...いつまで経ってもキスが来ないので目を開けるとそのタイミングを狙ったかの様にキスをされた


 「っ...」

 「...ふふ...」

 「誓いは私達の目の前で行われたのでここに神の名の下この者たちの結婚を認めます、この二人に祝福あれ」


 そういうと神様達は元の世界に戻ったのか光になって消えた...それはそれとしてミツキがずっと顔を掴みながら見てくる あれ?凄い嫌な予感がする

そう思った瞬間にはもう一度キスされた もう一度離して顔をじっくりと見られた後にもう一度、これを延々を繰り返された 恥ずかしさとか色々な物で思考がパンパンになったがリーアとクルクが大笑いしているのが聞こえた 後で絶対にお仕置きしてやる


         ◆◇◆◇


 「マルガ、本当におめでとう」

 「マルガちゃん、おめでとうね」

 「マルガ様...おめでとうございます」


 ある程度落ち着いた後はパパとメリーとドロシーの所に行って挨拶をしに行った 少し...というかかなり恥ずかしい所を見られたけど今普通の顔が出来ているはずだ 色んな所に挨拶に行こうとは思ってるけどまずはパパだよね


 「パパ...お世話になりました」

 「はは...娘の為に動くのは親として当然だろう?」

 「言ってることはかっこいいけど...涙で顔がぐしゃぐしゃだよ?さっきも泣いてたよね?」

 「当たり前じゃないか...こんなに立派になって...」


 結局私と話している内に号泣し始めてしまった しょうがないパパだ、それを見てメリーとドロシーも泣きだしたけど...皆涙脆いんだね 私も涙脆いのを初めて知った


       ◆◇◆◇


 結婚式も無事に終わり家に帰宅する 今日は色々あって疲れたなぁ... リーアにはすっごい笑われたし...ミツキには何回もキスされたし 人生で一番ってぐらい濃い一日だったと思う 部屋でゆっくりとこ考える 元々この世界の住人ですらなかった女の子になって転生して...正直最初は不安もあったけど今なら自信を持って言える 転生してよかった 


 なんて思いながら私は目を閉じる

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