私は問題を解決する!
「...じゃあ寝るよ...ふわぁ...」
「...おやすみ...」
なんか普段は普通に布団を被ってただ寝るだけだから何かを抱きしめながら寝るってちょっと違和感がある...しかも抱き枕みたいに抱きしめやすい奴ならまだしも玉だから... まぁ文句を言ってもしょうがない、さっさと眠るためにも目を閉じて考えを遠い所に捨ててこよう
... ... 全然寝れない! 寝ようと思えば思うほど色々考えちゃう、ミツキはもう寝たのか寝息が聞こえてくる、うーん...本当に寝れないなぁ...もうここまで来たらどんどん考え事をしよう 考え事をしているとその内眠くなるはずだから 共和国に来てミツキが変な事してたけど...何をしていたのかなぁ...この宝玉に九尾の魔力らしきものを込めていたけど...一体どんな意図があったんだろう そして明日からまた何をするのかなぁ... 楽しみではあるけど正直不安も大きい それでもミツキが居るならなんとかなるよね
◆◇◆◇
どうやら昨日は気づいたら寝てしまってたみたいだ やっぱり考え事をしながら寝ようとすると睡眠っていうより寝落ちになっちゃうよね、悲しい ところでなんでミツキは私の所に来ているんだろう? 尻尾の圧がすごいんだけど...うーん、抱きしめて二度寝しようかなぁ...もふもふ尻尾って気持ちいいんだよね 抱き着いちゃおう~
「...ふわふわ...」
「あらあら、熱い抱擁ね」
「...ん?...」
ミツキの尻尾からいつもと違う声が聞こえるんだけど何? 私はミツキ以外に抱き着く気なんて無いけど...ふわふわ尻尾気持ちいい...おやすみ
「...朝から浮気?...」
「!?」
「私からじゃないわよ?マルガからだからね?」
ミツキの低くて怒っているような声が聞こえる、これは早急に起きなければならない ただ浮気ってなんだろう? なんて思いつつ目を開けると目の前には九本の尻尾を蓄えた巫女服を着ている...九尾が ミツキはその更に後ろから私の事を睨んでいる こ、怖い...
「...九尾!?」
「おはようひいら...マルガちゃん、よく寝れた?」
「...朝から浮気は説教...九尾もそんな気はないって言ってなかった?...」
「マルガちゃんから来るなら話は別かな?」
「な、なんで居るの?...え?精神体のはずじゃぁ...?」
「とっても簡単に言うと...来ちゃった? これで私の目的のすべては終わったしミツキちゃんからも抜けたわよ?」
「え、え?」
「かなりテンパってるわね...」
リーアも出てきたし無言でブリザも出てきた すっごい大所帯になってしまった ミツキは私に近づいてニッコリした後無言でこっち見てくるし...無言でニッコリしているのにすっごい威圧感があって怖い... というかそうやって肉体を得れるならミツキに寄生する必要あったのかな やばい、頭がパンクしちゃいそうだよ
「そうねぇ...何から話そうかしら」
「...任せるよ...」
「じゃあ最初から...私は最初マルガが神の世界に行った時に体を乗っ取ろうとしたのよ」
「...やっぱり、じゃないと私のあの時あそこの拘束する意味が無いし...」
「その時にミツキちゃんに交渉を持ちかけられてね?ミツキちゃんの体に入ったら元の体を作れるかもしれないって言われて、まぁそれなら面白そうだからと思ってミツキちゃんの交渉に乗る事にしたのよ?」
「...え?」
「だから本当の主導権はミツキちゃんにあったの、私は本当にただ乗り移ってただけ」
「え?...じゃああの熱は?」
「あれはただの風邪よ」
「...え?じゃあミツキに一体どんなメリットがあったの?...リーアは分かってるんでしょう?」
「え?まぁね、確認も取ったし」
いったいどんな理由なんだろう 弱みを握られて...とかではないみたいだし 何だろう?リーアが出したヒントは従者...うーん?だめだ!分からない!
「...私が契約した理由はね?マルガが最近私の事を構わないし頼ってくれないからよ...それで最近パートナーとして本当に私でいいのかって不安になってたし...」
「...え?...」
「...」
ミツキは罰が悪そうにこちらを見ている 構ってないし頼ってない? そんな事無いと思うけど...むしろミツキは私のどこをみてそう思ったの単純に気になる
「...何か問題があるとマルガはまず自分で考えるの...その後に必ずリーアに行くのよ...それに私は蚊帳の外の時の方が多いし...」
「...あ...」
確かにそうだ 言われて考えると思い当たる節しかない 頼れるから頼ってたけど、ミツキから見たら不安になるよね... リーアが私は従者って言った意味がちょっとだけ分かった ミツキはパートナーだもんね...うん
「ごめんね?」
「...気づいたなら大丈夫...」
「でもなんで九尾は体を得たかったの?」
「それはね、私はもう自由に生きたいのよ」
「うん」
「でも精神体の状態だとあの忌まわしい神達にずっと狙われるのよ、だから精神体から実体になると狙われなくなるのよ」
「...なんで?...」
「神が私を狙うのは邪神を解き放たれない様にするために...だけどあの邪神は神の世界に封印されているわ、そして神の世界に入るためには精神体じゃないといけないのよ、精神体じゃないなら神の許可が必要だからね?」
「...あー、肉体を得たからもうあの世界に入れないって事?」
「そういう事よ、つまり、私は自由、マルガちゃんとミツキちゃんは愛を確かめあった、まぁちょっと両方の国の大事な物を使ったけど...まぁ取り合えずwin-winなのよ」
「うーん、なんとなく分かった」
私にわかったのは取り合えず考えれる限りかなり平和な方向に話が解決した事だ、これなら神様にミツキが狙われる事も九尾が狙われる事も無くなった...らしいから私達に今の所何も問題は無い...だからこれからは旅を続けるか共和国に滞在して何かするか...滞在して何かしようとは思うけど特に思い当たらないんだよね これから何をするか皆でじっくり考えて話し合う事にしよう
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