私はデートをする!

 「ヒントの出しすぎもよくないし私はここで消えておくわ、当面は出てこないから安心してちょうだい」

 「...」

 「......」


 入れ替わる時に一度体が脱力するんだよね...そこでスイッチしているんだろうけど... 何を望んでいるか...何を望んでいるんだろう よく分からない


 「...はぁ...」

 「...どうしたのマルガ...」

 「なんでもない...ちょっと考える事が増えただけ...」

 「...明日は観光しに行くよ...」

 「分かった、明日の朝ね」


 考えすぎていてもしょうがない 取り合えず九尾とミツキは何かしらの契約をして体を明け渡している そこは多分事実だ、って事は九尾の目的を潰すかミツキの契約を破棄させて体を取り戻すかしないと行けない だからまずは精神体についてお勉強をしよう 神様とこの国の図書館を使えば何とかなる気がする うん、そうしよう


    ◆◇◆◇


 その日はそのまま寝て次の日の朝...この前と違ってもう吹雪を無いから全然寒くない、むしろ涼しくていいぐらいだ...うん、これぐらいの気温が気持ちいい 気持ちのいい朝だけど...正直考えて頭の中でもやもやして全然寝れなかった! くそう...明日は熟睡してやる


 「...マルガは観光と勉強どっちもしたいんだっけ?...」

 「そうだねぇ...美味しいご飯食べて何があるのか見て...その後に図書館とか行って勉強したいなぁ」

 「...じゃあ今日は観光にして明日から勉強でもいい?...」

 「全然いいよ?」 

 「あら、もしかしてデート?私とブリザはお邪魔かしら?」

 「ふむ?では私とリーアは別の所に行っておこう、何かあったら呼ぶといい」

 「え?」

 「...ふふふ、ありがとう...」


 すぐにリーアとブリザが何処かに行ってしまった... 動きが速すぎてまるで事前に打ち合わせをしていた様な...まさか?

 と思いながらミツキの方を振り返るとニコニコというかニヤニヤというか、とにかくしてやったりの様な顔をしていた...やられたっ こういう系はいつも恥ずかしがってリーアに頼っちゃうから先手を取られてしまった しょうがない、今回は大人しくデートする事にしよう


 「...じゃあ何処に行く?...」

 「朝だし...ご飯っていうより色々な物を見てみたいかも?」

 「...そうだね...じゃあ色々街を見て...その後に食事にしよう...」

 「んー...ミツキ?」

 「...どうしたの?...」

 「もしかしてやる気に満ち溢れてる?」

 「...まぁね...最近のマルガを見てるとちょっとね...」


 最近の私を見てるとどうしたんだろう?普通だと思うけどね? もしかして...?最近ちょっと綺麗な人を見る度にミツキが黒い笑顔をしているのと関係がある? 別に浮気とかしてないよ?ただちょっと目移りしてるだけだから!


 「観光するって言っても...特に調べてないから行き当たりばったりになっちゃうけどね」

 「...それでもいいと思う...」


 今日は気難しい事は考えずにデートしよう 一日ぐらいリフレッシュして明日からまた存分に悩んでみよう... 少なくともミツキは今楽しんでるみたいだし 私も変な事は考えずに楽しもう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る