私は要求する!

 「じゃあ...まずメリーは何処に行ったの?」

 「メリー?もしかしてあのメイドかしら?あのメイドさんなら別の部屋で待機しているはずよ」

 「...にゃるほど...じゃあもう一つだけ...あの学校の人ってミツキの親族ですか?」

 「学校?もしかしてチナツかしら?あの人は私の姉よ」


 ミツキの母の姉...つまり伯母さんとかになっちゃうのかな?めちゃくちゃ似ていたけどもしかしてこの家系は皆狐なのかな...?可愛いんだけどね、もしかして私ってケモナーになっちゃうのかな...それに恋愛対象も女の人だし...もしかして私ってかなり事故物件なのでは?


 「どうしてその質問の後に落ち込んでるのかしら?」

 「ちょっと自分の中で自分の評価が落ちただけです...気にしないでください?...私の聞きたかった事はこれだけです」

 「そう...じゃあこっちの話をしましょうか」


 こっちの話と聞いて身構えてしまう、一体今から何の話をするんだろうか...ミツキが世話になったから今からお礼をするとかかな、物理的に

 こっちの国王私のパパと違ってむきむきなんだもん これで王様も狐だったら凄いよかったんだけどこの王様どう見ても獅子なんだよな...


 「まずは...お礼を言わせて欲しい...俺達の国の子供達を、そして娘を救ってありがとう...!」

 「...ありゃ?」

 「あのまま虐殺されていたり人質に取られたら俺達はルクロンという国に怨みを持つ所だった...!」

 「それは...まぁ...どうしたしまして?」

 「私からもお礼を言わせてください、あの時犯人を捕まえてくれて、そして助けに戻ってきてくれてありがとうございます」

 「ソウナ姫も...」

 「姫なんて付けなくてもいいですよマルガ様、私の事はソウナでもなんでも好きな様に呼んでください」

 「そして実は褒賞も用意してるんだが...居るか?」

 「...いらないです...もしなんでもくれるというなら欲しい物が一つだけあります」

 「ほう?なんだ?なんでもいいぞ」

 「...マルガって欲しい物あったんだ...意外...」


 どうしよう、私が今から要求しようとしている事はもしかしたらかなり喧嘩を売る様な事かもしれない...後ろにメリーが居ない事が心細い...私に勇気をくださいぃ!


 「...えーと...」

 「どうした?言いたい事は言ってくれると嬉しいぞ」

 「そうですよ、マルガ様が欲しい物ならきっとお父様がどうにかしてくれます、だから勇気をもってっ」

 「...えーと..じゃあ...ミツキを...欲しいなって」

 「ほう?娘をか?」

 「わっ...大人だ...」

 「あらあら...」

 「...それってどういう...意味?...」


 ミツキの顔が真っ赤になっているの珍しい、多分私の顔も真っ赤だと思う、正直普通に聞いたら部下として欲しいとかそういう意味になるかもだけど私はミツキに告白してるしミツキも私に告白している つまりそういう意味だと理解できるだろう...ただミツキの家族も理解しているって事はある程度は伝えているのかな?ミツキが...って事は私は家族の前で求婚したような物だ...やっぱり恥ずかしい

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