私は犯人を捕まえる!③

 「それじゃあ行きますよ...!」


 ミルちゃんが一気に間合いを詰めてくる、ただ動きは見えてるので距離を取りつつ...あれ?何か貯めている?魔法....にしては見た事ない種類


 「...マルガ、あれはまずいわね、絶対に避けなさい」

 「え?何を言ってるの?リーア?」

 「いいから避けて!」


 珍しくリーアが焦りながら叫ぶ、一体どうしたんだろう?取りあえず言われた通りにミルちゃんが貯めていた魔法を避ける、なんか灰色の見た事も無い魔法だ 一体どんな魔法なんだろう?


 「あら...マルガ様なら受けてくれると思ったんですけど...避けましたか...もしかしてこの魔法知っていますか?」

 「知らないけど...直感が避けろって伝えてくれたからね」

 「そうですか...ではもう一度行きますよ!」


 灰色の魔法が私に向かって飛んでくる、こういうのは物理的に塞いじゃおう 取りあえず土魔法で岩の壁を作って塞いじゃおう、そもそも魔法で塞げるはずなんだけど...

 なんて思っていたら私の岩の壁はその灰色の魔法が当たった瞬間にどんどん朽ちていった、うわぁ、なんとなく分かってしまったかも


 「あっ...そういう...なるほどなるほど...もしかして...」


 実験の為に思いっきりウォーターボールを作ってミルちゃんにぶつける すると水はミルちゃんに当たる前に枯れていった、おお...水が枯れていくの見るの初めてかも

 これで分かった、ミルちゃんの魔法はどういう訳か知らないけど魔力を吸い取るのかな?それとも別の何か吸い取ってる?多分だけどね


 「違うわよマルガ...あの魔法が吸い取ってるのは生命力よ...魔力ならむしろマルガは吸われても問題無いぐらいあるわよ...」

 「生命力...それってどんなの?」

 「生きる為の力よ、マルガはそれがそんなに多くないわ、これが多い人は身体能力が高かったり体力が多かったりするわ、マルガに無い物の筆頭ね」

 「それで魔法も枯れちゃうのか...」

 「というより魔法で生み出したといってもそこにも生命力が存在するんだけどそれをあの魔法は吸い取ってる訳...久しぶりに見た魔法ね」


 どうしようかな、すっごい厄介だしそれを人質に向けられたら私も向かうしか無いし...あー!面倒くさい!


 「マルガ様でも私を止める事は出来ない..ふふふ...」

 「あんまり調子に乗らないでよねっ...このっ」


 どんどん魔法を打っていくがどうやらミルちゃんは常に自分の周りに防御で魔法を張っているらしくて全然通らない、ただやっぱり常駐させるのは大変なのか少しだけ疲労感が出てきたっぽい、魔力が沢山あってよかったね、いくらでも打ち込んであげるよ


 「くそっ...どんだけ魔力があるんですか...」

 「...隙ありっ...」

 「ぎゃっ!?」


 上からミツキが降ってきてミルちゃんを踏みつけた、可哀そうに...というかまずいっ!ミルちゃんの灰色の魔法を食らったらミツキでも無事じゃない...

 あれ?何か知らないけどピンピンしてない?灰色の魔法食らってないのかな?


 「...ん?何心配しているか分からないけど今の私はあんまり魔法聞かないよ...吸魔石があるから...」

 「...だからさっきから変に魔力が吸われるんですね...離してくださいっ!...」

 「...無駄よ、貴女をテロリストで捕まえるわ、大人しくしなさいっ...」


 なんか知らないけどミツキがこの場をおさめそうだ、今のうちに生徒に混じるか逃げちゃおうかな、注目を浴びるのはすっごく嫌だもんね

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