私は帰省する!②

 「...マルガ...起きて...」

 「ん...後3年...」

 「...さっさと馬車に乗ってルクロンに向かうんでしょ?...」

 「そうだった...準備しないと...」

 「...顔洗って...着替えたら...行くよ...」


 そうだった 今日は共和国から馬車で出て三日かけてルクロンに向かうんだった 何か忘れている気がするけど最悪忘れ物しても私は帰れるし別にいいか ちょっと楽しみだな まだ国を出て一年経っている訳じゃないけどここに来てから色んな事がありすぎて一年以上経ってる気持ちになってしまう もう少し大きくなったら色んな国に行ってみていろんな事をしてみようかな?


 「...うぇ...朝早い...」

 「しょうがないでしょ?乗せてくれる便なんて大体この時間に出るんだから」

 「...私共和国とベスティア以外言った事無いから少し楽しみ...」

 「今度ベスティア行ってみたいなぁ...」

 「大きくなったらね、流石に別の国に一人では行かせれないから」

 「マルガ様が一人立ち...全然想像できませんね.......早くミツキさんとくっつけないと安心できません...」

 「メリー?何か言った?後半部分が聞き取れなかったけど...?」

 「気のせいですよ、さぁ馬車が待ってますよ?行きましょう」

 

 メリーがなにやら不穏そうな事を言ってる様な気がするが全然聞こえなくて何を言ってるのか全く分からなかった 馬車かー...乗るのルクロンからこっちに来るときにはじめて乗ったから二回目だね 確か一回目に何かあった気がするけど全然思い出せないや 思い出せないって事はそこまで重要でも無かったのかな?


       ◆◇◆◇


 「ドロシー?今回って前と一緒で商人の馬車に乗るの?」

 「そうだね、それに乗る商人も前と一緒でルーカスさんだよ」

 「お!じゃあもしかして護衛の人も?」

 「そこまでは分からないかなぁ?ルーカスさんが同じ契約していたら前と一緒で『ケルベロス』になるけどそこは色々あるから私には分からないかな?」

 「にゃるほど...」

 「...ケルベロスってあのケルベロス?...」

 「有名なの..?」

 「...Aクラスのパーティー..割と有名...」

 「本当かなぁ...もしかして名前が一緒で違うパーティーかもね」

 「...まぁあり得なくは無い...」

 「会ってみれば分かるよっ...取りあえず約束の場所に行ってみよっか?」

 「そうだねぇ...とりあえず行ってみよっか」


 待ち合わせは共和国出入口で門がある国の端の場所だ 集まって要件を確認しだいすぐに出るからそんなに時間はかからないはずだ


 「あー、あれだね?いこっか」

 「おっ、おはようございます」

 「おはようございますルーカスさん、お久しぶりですね」

 「お久しぶりですドロシー様、今回はルクロンまででよろしいですね?」

 「はい、今回は前より一人多いのですが大丈夫ですか?」

 「それくらいなら問題無いですよ、護衛は前と同じ『ケルベロス』ですので安心してください」

 「それはよかったです、私達は準備が完了しているのでそっちの準備が終わり次第行きましょう」

 「そうですね、マルガ様は今回馬車酔いの対策はしてきましたか?」

 「.......あっ」

 「マルガちゃんこっち来るときあんなに気持ち悪い気持ち悪い言ってたのにまさか忘れていたの?」

 「記憶から封印していた...」


 やばい、対策らしい対策一個もしていないんだけどどうしよう リーアに酔い止めの魔法があるか聞かなきゃ...

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