私は学校長に会う!
「ただいまー」
「....た、ただいま...」
「お帰りなさいませマルガ様」
この世界だと家に帰るという事自体がほとんど初めてみたいな感じだから『ただいま』という言葉はこっぱずかしい感じがしてあんまり慣れない でも今日からこれが当たり前なのか ちょっと嬉しいかも
「今日の用事は全部終わりかー、部屋でだらだらしようかな」
「私も今日の食事を作ったら部屋に戻ろうかしら...マルガ様はどうしますか?」
「えっ、私?....何しようかなぁ...」
何しようかな、部屋の飾りつけ?でも何も買ってないからなぁ...あっ、そういえば最近魔法使ってないなぁ...魔法の練習でもしようかな
「私は部屋で魔法の練習でもしようかなぁ..」
「マルガちゃん明日また学校に行くんだからね?夜更かしは厳禁だよ?」
「..分かってるし...」
「ならよし、物を壊すのもだめだからねー」
魔法の練習に熱が入って夜遅くまでやってしまって寝るときにかなり後悔した事はみんなには内緒
◆◇◆◇
「マルガちゃんおきなさーい」
「...無理....今日はおやすみ」
「起きないと朝ごはん無くなるわよ?」
「....朝ごはん要らない...」
「起きないなら私とメリーでマルガちゃんを虐める事になるけど」
「....おはよう...」
最近ドロシーとメリーが私に対していい意味でも悪い意味でも容赦が無くなってきた 主に朝とか私をお風呂に入れる時とか 完全に獲物を狙う獣の目をしているもん もしかしたらこの二人によって貞操が散るかもしれないのかな・・・
「さっさと学校に行って手続き終わらせるわよ」
「..ふわぁ...私が行く意味ある?..」
「あるかもしれないじゃない?後から連れてきてくださいとか言われたら面倒なと思ってるだけよ」
「...何も無かったらドロシーのお金でご飯食べてやる....ふにゃぁぁぁぁ....」
「じゃあ行くわよ?ほらマルガちゃん、手を繋ご?」
「マルガ様、ドロシー様気を付けてくださいね?」
さぁ学校へ向かおう ここから歩いて10分程度だからね その間に目を覚ましてしっかりしないと
「着いてしまった...」
「まあまあ、書類渡して少し話すだけだから、大丈夫だと思うよ?」
「本当に私と同じ年ぐらいの子がいるのかなぁ...?」
「居るはずだから安心しなさい、無理に学校に行けとは行かないから」
「...分かった...」
◆◇◆◇
「あっ、昨日の..書類は持ってきましたかー?」
「ちゃんと書いてきたよ」
「お受け取りします...少しの間待ってもらっても大丈夫ですか?」
「全然問題ないよ、ただあんまり長いとこの子が寝てしまうかもしれないから」
「そこまで長くはなりませんよー」
そういいながら少し小さめの先生はトコトコと歩いて行った 小さめって言ってもドロシーより小さいだけで勿論私よりは大きいけどね
「お待たせしました、書類は確認できたのでドロシー様とマルガ様は学校長と面談して頂きます」
「はいはい、学校長なのね」
「えっ」
「何その初めて聞きましたみたいなリアクション...昨日言ってたからねマルガちゃん?」
「...がが..頑張る」
「そんな緊張なさらず...学校長は優しい人ですから」
どうしよう 優しいとか言いながら『魔法は筋肉じゃ!!』とか言う筋肉隆々の老人だったらどうしよう 走り込みからやらされるかもしれない
「マルガちゃんが多分ダメな想像している気がするけどさっさと終わらしちゃおう」
「ではこちらへどうぞ~」
廊下へ入りながら二階への階段をゆっくりと上がり二階の一番奥の部屋へと案内される
「この中で学校長がお待ちです、いい結果をお待ちしております」
案内してくれた先生は笑顔でそう言って元の場所へと戻っていった
「失礼するよー」
「あっ...」
「ほらマルガちゃん背中に隠れちゃだめだよ、学校に入るのはマルガちゃんだよ?」
「ほっほ...せめてノックはしてほしかったのぉ...
「呼び捨てで名前知ってる...?...げっ..くそじじい...」
「?...ドロシー?知り合い?..」
「...一応私の師匠だよ..まだ生きてたのね..」
「まだまだ現役..と言いたい所じゃが、こんな所で学校長という名ばかりの書類仕事をしているただのじじいじゃよ」
「ドロシーの師匠...凄い人?」
「まぁまぁ凄い人よ、一応ルクロン王国で働いてたし」
「懐かしいのぉ...今日はそんなお前の...娘か?」
「知り合いの娘よ!やめてよ...自分の娘をじじいに紹介するなんて寒気がするわ」
「ひどい言い草じゃのぉ」
そこにいたのは筋肉隆々の...ではなく普通のおじいちゃんだった ただ黒い帽子に黒いローブ、そして長い白髪のひげが特徴的だ
「この学校の学校長をしておる『ノア』じゃ、えーと..お嬢ちゃん、名前は何て言うかの?」
「..あっ..マルガっていいます..」
「そうかそうか、マルガか、年はいくつじゃ?」
「....3歳です」
「3歳ならギリギリじゃな..一応実技試験と筆記試験があっての?それでクラスを決めてるんじゃよ、マルガはその試験をいつ受けたいかの?」
「....ええぇ?受けたくない...」
「これって受けなかった場合どうなるの?」
「受けなかった場合は最年少のクラスに入ってもらうかの、そこで文字の読み書きやら魔力の使い方を学んでもらう予定じゃ」
「マルガちゃん全部出来るから試験を受けさせてちょうだい、今日でも明日でもいいわ」
「一番早くて明日じゃの、じゃあ明日にするか」
「ちょ、ちょっと!?ドロシー!?」
「マルガちゃんは何もかも許してたら楽は方に逃げそうだからね、それにマルガちゃんは友達作る為だけに学校に来たの?魔法も学びたいんでしょ?..だったら自分のレベルにあった物を学びなさい」
「....でも..」
「大丈夫よ、マルガちゃんなら出来るから、安心して頑張りなさい」
「...分かった...頑張る...!」
「明日この時間にまたこの学校長室まで来てくれい、話を通しておくからここで試験をするぞぉ」
明日私は試験をする...初めての試験だしもしかしたらひどい結果になるかもしれないけど...私頑張る!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます